【歌い手】この街の塾は歌い手 さんで溢れている

19時間目 ページ25

志麻side
貴「独り言だと思って聞いてね。」
急に話し出したので驚いてしまった。
貴「あのね、私黒が好きなんだ。色のこと。
黒ってさ何色にも塗り替えられない気がしない？私はちゃんと私を生きている。ってそんな気ががするから好きなんだ。

でも、黒は使い方を間違えると、何色も自分に染めてしまう。
私はその使い方を間違えた人の標的になっちゃったんだ。

みんなその人に塗り替えられて言っていつの間にか私の周りがみんなその人の色になってた。

その人の黒は醜いんだ。

純粋な黒じゃなくて、
赤とか、青とか、紫とか、黄色とか、緑とかいろんな色を混ぜて作った偽物の黒。

私は自分が純粋だとは思わないけどその人よりは綺麗な色をしていると思う。

というか、その人に周りが染められて逝くから私も対抗するために、なのかな。黒になれば染め替えられないと思った。
充分醜い色だね。

それでも、私は黒が好き。私を救ってくれた色だから。」

妙に心に響く。
俺の好きな色は紫だ。

ある程度の光はある。でも、その光の縋り方が俺にはわからない。

誰かに教わるしかない。でも、俺は教わり方も知らない。

俺は何も知らない。

志麻「俺は、紫が好き。」
貴「独り言って言ったのに。まぁ、いいや。
紫もいいよね。救いの手はあるのに、その手の握り方を知らない。みたいな感じ？」

ゆっくりと頷く。

きっと、似たような生い立ちなんだろうな。
そう確信した刻(とき)だった。
─────────────────────
ALICEです！
私も黒好きなんです！
理由は夢主ちゃんと同じです。というか私が好きだから夢主ちゃんに語らせてみた感ありますね(^_^;)

あなたの好きな色は何色ですか？
純粋な色ですか？
私はどうでしょうかね。

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