BORUTO 残された少女

20　 ケンカの前兆 ページ22

【シカダイ視点】

イワベエがボルトを投げようとした瞬間、何か寒気と殺気を感じた

その瞬間、ものすごい風が横を通りすぎた

Aだった

Aがイワベエをぶっ飛ばした

ｼｶﾀﾞｲ「すげぇ……」

殺気はAだったとして、寒気は？

Aのいた横を見ると氷が軽く張っていた

あいつ……何者だ？

ｲﾜﾍﾞｴ「お前か、松原Aって」

貴「そうだが」

ﾎﾞﾙﾄ「A、ここは俺に任せてくれ」

ボルトがそう言うとAは引いた

ｲﾜﾍﾞｴ「やるってんなら何人まとめてでも大歓迎だぜ」

あいつ……

ﾃﾞﾝｷ「やめておいた方が良いよ。イワベエ君の体術は下忍クラスだって先生達が言ってるんだ」

ガンッ

イワベエが金属棒を叩きつけた

ｲﾜﾍﾞｴ「いいか？忍者ってのは、強さが一番なんだ。火影様だって一番強いからアタマ張ってんじゃねーか。強けりゃ何でも許されるんだよ‼」

イワベエの目には怒りと不満の色があった


ﾃﾞﾝｷ「でもイワベエ君。今の時代、そんな極端な考え通らないんじゃないかな。火影様だって忍者の平和利用を目指して……」

ｲﾜﾍﾞｴ「うるせぇ！ザコは黙ってろ！」

また、金属棒を叩きつけた


ｲﾜﾍﾞｴ「ほんの１０年ちょっと前まで戦争してたんだぜ？アカデミーも、こんなフヌケなあつかりじゃなかったはずだろ。それがいつのまにか軟弱なお勉強学校にしちまいやがって、俺は認めねぇ！実力もねぇくせに親の力で入学してくる七光りヤローは特にな！」

反論したのは、意外にもデンキだった

ﾃﾞﾝｷ「七光り何かじゃない……」

ｲﾜﾍﾞｴ「あん？」

ﾃﾞﾝｷ「ボルト君は七光りなんかじゃないって言ったんだ！僕はボルト君の姿に憧れて忍術科に入るって決めたんだ。それがどうしてダメなんだ！」

ｲﾜﾍﾞｴ「フン、ザコのチビか勇ましいこったな。だか、そういう口は俺を倒してから言ってもらおうかっ！」

デンキもボルトと同じ様に胸ぐらを捕まれ投げ飛ばされそうになった時、ボルトがイワベエを蹴った

ﾎﾞﾙﾄ「やめろ！俺の友達に手を出すな！」


ん？この流れは……


ﾎﾞﾙﾄ「てめーの言う『強い』ってのは、力で仲間を言いなりにさせるダセェ行為のことを言うのかよ」

ｲﾜﾍﾞｴ「何だと？」

ヤベェ止めねぇと

ｼｶﾀﾞｲ「おい、ボルト！」

ﾎﾞﾙﾄ「大丈夫だシカダイ。ここではケンカはしぇって決めたけど友達に手出されて黙ってられるか！お前のケンカ買ってやる‼」

ｲﾜﾍﾞｴ「面白れぇ」

あぁダメだ

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