【黒バス】私は幸ちゃんにしか興味ありません【笠松幸男】 続編

第6話 ページ6

幸ちゃんが出て行ってから数分後。









ガラガラッ



また後ろの扉が開く音が聞こえた。

幸ちゃんがまた戻ってきたのかと思い、扉の方に顔を向けた。






「よっ。」

「順君！」






私は嬉しくて思わず順君の傍に駆け寄った。

久しぶりだからついついはしゃいでしまう。



兄弟がいない私にとっては本当にお兄ちゃんの様な存在なのだ。







「暇だったから来たんだけど…結構順調みたいだな。
料理はうまかったもんな昔から。」


「そんなことないけど…嬉しいな。」


「あ、午後練習試合することになったからさ、ちゃんと見とけよ。」






練習試合か、すっごく楽しそう。

またあの時みたいな試合が見れるのかな。





「絶対見るね。順くんのことちゃんと見るよ！」


「お前は笠松さん見とけよ。」


「どういうこと？」


「だって彼氏だろうが…」






そう言って順君は少しだけ悲しそうな、寂しそうな顔をした。





「そりゃ幸ちゃんも見るよ？
けど順くんのバスケする姿も私大好きだから。
かっこいいとこ見せてね。」


「あたりまえだろうがダァホ。」




そう言って順君はすぐに部屋を出ていってしまった。



やっぱり前にあった時より少し雰囲気が変わった様な気がする。

体格もよくなってるし、顔も大人びてきてるし。

さっき話す時もなんでか緊張しちゃった。



髪切りに行ったの結構前だから全然会えてなかったからかなぁ。

また今度行ってたくさん話してみたいな。



私はそう思って、仕上げにかかろうとまたキッチンに向き直った。









後ろのドアから、誰かが見ていたとも知らずに。

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