【黒バス】私は幸ちゃんにしか興味ありません【笠松幸男】 続編

第36話 ページ36

リコside


「もう！どこにいんのよ。」




私は今日お祭りに来てる。

でも友達と一緒に仲良く遊びに行くというわけじゃない。

ある1人の姿を探すだけのために来ている。



つい1時間前までは出かけるつもりなんてなかった。


でも自分の部屋の窓から1人で歩いていく日向くんが見えた瞬間。

何か嫌な予感がしたんだ。



急遽日向くんの家に行って事情を聞くと、

友達とお祭りに行くといって出かけたらしい。

でも日向くんがいきなり今まで行ったことがないお祭りに行くなんて考えられなかった。

何か特別な理由がある気がしたんだ。



私は日向君が歩いて行って方向へ向かって走り出した。









そして今に至る。

意外と人が多くて探すのは一苦労しそうだった。



それにしても日向君を探して私はどうしたいんだろ。

普通に友達といるならそれはそれでいい。

やっぱりただお祭りを楽しみに来ただけなのかと納得するだけだ。



でももし1人だったらどうしようとするだろう。

事情を聞く？一緒にまわるって誘う？



答えが見えないまま私はひたすら日向くんの姿を探した。




そして遂に見つけた。

でもそれは私が想像していた姿じゃなかった。




「リ、コ…」




泣き腫らした目をした日向くんがいた。

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