７７．恋情 ページ31
「へぇ〜。君が惚れた女性とは…顔を拝見したいね」
「……世界を周りたいと言っていたから、レームにも行くだろう」
「おお！それは楽しみだ」
ムーはニヤニヤしながら言う
すこぶる居心地が悪い
「容姿は？」
「……お前があいつの邪魔をするようなら言わない」
「大丈夫だ。俺は口が堅い」
うんうんと頷きながらムーは言う
思わず半眼で見つめてしまう
「銀髪、紫目、眼帯をつけている。それだけだ。名前は言わない。どうせ偽名を使うだろうからな」
「ほう。銀髪とは東方では珍しいだろう」
「そうだな」
言われてみればそうだ
銀髪はこの国では珍しい
紅炎もA以外ではあまり見たことがなかった
「可愛い系？綺麗系？」
「お前…狙っているだろ」
「まさか、友人殿の想い人を奪うような男は紳士とは言えないので」
「……」
そろそろ本当に居心地が悪くなってきた
悪いが話を変えさせてもらおう
「…それで、レームは最近どうな…」
「だーかーら、可愛い系？綺麗系？」
「…つくづくめんどくさい奴だ」
紅炎はため息をつく
これ以上追及されるとめんどくさいので言うことにした
「……半々くらい」
「おおおおおおおおお！！」
こんなムーは見たことがない
人の恋愛事情にこんなに燃える男だっただろうか
さらにめんどくさくなってきた
そのムーを無視し、紅炎は窓から外を見る
月華はまた存在を消した
どこかへと移動したのだろう
大事な情報源を失い、また立て直しているだろう
次にその存在を明らかにするときは、この国に宣戦布告をするときだと紅炎は思う
Aはまだこの国にいるのだろうか
それとももう国を出たのだろうか
次にいつ会うかも分からない女に思いをはせた
―――第１部 完―――
――――――――――――
☆補足２☆
この２人、原作無視して仲いいですね笑
すいません。ここらへん…というか全部妄想なので、ご容赦いただければと思います
煌帝国とレーム帝国は敵ですが、紅炎とムーはこれからも友人です←←二回目
でも国のことになると絶対戦いますよ
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作者名：悠葉 | 作成日時：2018年3月7日 0時
