嘘【御幸一也】

嘘22 ページ24

川上side

付き合ってた？
そんな話聞いたことない。



普通少しは噂とかあるものだろ？

ただ本当にそんなこと聞いたことなかったし、みんなも絶対知らないだろう。



仲がいいと感じたことはたくさんあったけど、恋愛の雰囲気なんて感じたことはなかった。




あれからまた部活が
再開されて倉持に聞けなかったけど…









貴「ノリー、入っていい？」

川上「うん、空いてる」




合宿1日目が終わり、
部屋に入ってきたA。

いつものようにCDを見てはしゃいでいる。



貴「あー、これも気になってたんだよね！」









川上「なぁ……
倉持と付き合ってたって本当？」

貴「！？」









動きが止まった。
俺の突然の質問にびっくりしたのだろう。


そして沈黙……









貴「誰から聞いたの？」

川上「倉持が言ってた」

貴「………」








川上「別に誰かに言おうなんて思わないよ。
ただ……俺には本当のこと教えてくれよ。
だって…親友だろ？」









嘘だ…
親友なんて思ってない。



けど、この関係を続ければ
1番近くにいれるし





貴「そうだね…ノリ」







何よりAを1番知ることができる。









俺は悪いけど親友なんて
一度も思ったことがない。

親友なんかじゃなくて、
俺のことを男として見てほしい。







こんな時だけ親友という言葉をだして、
聞き出すなんて最低だよな。


思ってもいないくせにさ。








貴「本当だよ、付き合ってた。高1まで」

川上「でも、
そんなこと聞いたことなかったけど」





貴「隠してたから…
本当倉持の考えていることは
全く分からないな…今も昔も…」






そう言ったAの表情はとても切なく、
悲しそうな顔をしていた。









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次から過去編に入ります。
中学のときの話から高1の話まで！

お気に入りや評価ありがとうございます！
これからもこの小説をよろしくお願いします
＼(^o^)／

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