嘘【御幸一也】

嘘14 ページ16

痛てーな、倉持の野郎
手加減しろっつーの。


御幸「あれ？Aは？」

倉持「あー、七瀬なら…
いつものとこだろ」



あー、白州とノリか…



特にあいつ、
ノリにはべったりだからな



御幸「……探してくる」

倉持「嫉妬深い男は嫌われるぜ、ヒャハハ」

御幸「うっせ」



それでもまだ笑っている倉持を無視し、
ノリたちのクラスへ向かった。

すると廊下でAがノリに抱きついているのを見つけた。





御幸「はい、A離れよーな？(黒笑)」

貴「あー、御幸」




当の本人はヘラっといつものように笑う。

その笑顔が可愛いとか思ってしまう俺は
やっぱりこいつに甘いのだろうか




Aに関しては
何も考えてなさそうだからいいけど、

俺が無理矢理引き離したから、
ノリは少しムッとしているようだった。



御幸「悪りぃなノリ、Aが迷惑かけて」

川上「……別にいいよ、Aだし」



あー、こいつ本気で惚れてるな。
まあ…負けねーけど



御幸「それじゃ、行くぞA」

そう言い手を引っ張る。



川上「………」





こいつが誰を好きだって

誰のことを思っていたって



こいつは俺の
”彼女”だ






それは紛れもない事実だから






堂々と見せつけることも

触れることも



いつもそばにいることも出来るんだ

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