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昨日から運が良すぎる。出会う人の顔面偏差値がおかしい。高すぎる。ネットカフェでぼんやりと考える。ドリンクバーの前で、コップにお茶が注がれていく様を眺めながらここ二日のことを思い出す。

うん、イケメンが多すぎた。
あの帽子の人はなんて名前なんだろう。
優しい人だったな。

そんなことを考えていたら、コップいっぱいにお茶が入っていて、慌ててスイッチを押していた手を離した。

借りている部屋に戻り、パソコンと硬いソファーのみがある狭い空間で魔が差した。

…連絡してみようかな、太宰さんに。
送信できているかどうかの確認に使った1文字の、あ、というログのみが残ったトーク画面を開く。

今、何してますか?と打ち込む。送信ボタンを押すかどうか悩む。…流石に馴れ馴れしいかな、と一度打ち込んだ文字をたぷたぷと消去し、先日はありがとうございました。と打ち直した。

私はどうやら意気地無しだ。これもまた送信することができず、文章を消して画面を消す。
ケータイを机に起き、一息ついてお茶を飲む。

なにか注文しようかな、とメニューを手に取ったその時。


ピロン、とスマホ独特の通知音が狭い空間に響いた。
思わず体を震わせてしまい、一も二もなくそれを手に取る。



_私がさっき連絡しようとした彼だった。


という漫画のような展開はもちろんなくて、ただの広告メールだった。

太宰さんかも、と期待した自分を恥ずかしく思いながらもう一度メニューに視線を落とした。

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作者名:こめこ | 作成日時:2018年4月28日 22時

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