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Prolog ページ1

_私は今夜も身を売る。そうしないと明日を生きられないから。

生きていくのにはお金が必要だ。






そろそろ約束の時間か、と私はネットカフェを出て待ち合わせ場所に向かう。信号が目立つ街路を十分くらい歩けばすぐだ。

それっぽい人を探して、見つけた。そわそわと辺りを見回す小太りのサラリーマン。

「…こんばんは、ツイッターで声を掛けて頂いた方ですか?」

スマホを片手にプロフィール画面を見せながら尋ねる。

「あ、みるくちゃん?」

「はぁい、みるくです〜。かずさんであってますか?」

「う、うん、そうだよ。今日はよろしくね。」

少しキョドりながら微笑んでくる。正直気持ち悪い。まあ、お金くれるなら関係ないけどね。

それに、微笑んでくるこのおっさんより、ぶりっ子する自分の方が何倍も気持ち悪く感じる。

じゃ、行きましょ?と甘えるように汗臭い体に張り付いて、近くの安いホテルまで歩く。

私は未成年だけど、怪しまれてホテルに入れないなんてことは今まで一度もなかった。今回もきっと、建物内に入ることなんて余裕なのだろう。

ぼんやり考えながら、かずさんと会話していると早くもホテルが見えてきた。

ここが今日の宿か。そこそこ綺麗だな。一番高い部屋入れるようにねだってみよう。



私が自分の異能に気がついたのは、今している行為、所謂(いわゆる)援 交というものを始めてからだった。

初めてこの行為をしたのは14歳、細身のオタクっぽい人相手だった。異能もよく分からなくてうまく使いこなせなかった。

今はもう17歳、異能の使い方も分かってきたし、この行為を苦には感じない。気持ち悪さは残るけど。


却説、部屋ついたし。そろそろ異能使おうかな。


「かずさん、ね、こっちきて。」

「どうしたの?」


すっ、と手を伸ばし目を合わせて心の中で唱える。



_異能力、痴人の愛

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作者名:こめこ | 作成日時:2018年4月28日 22時

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