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横濱駅に躍り出ると、人間の放つ熱気が敦を襲った。
＿＿うんざりだな。
人の波を抜け、家電量販店の扉に身を潜らせる。
入ると、騒々しい音楽が流れていて、敦は顔をしかめた。
敦は周りの人にばれないように脚をこっそり虎化して、階段をぽんぽんと駆け上がった。
普段はこの時間にエレベーターやエスカレーターに乗ろうとすると、階段より時間がかかる。
お目当ての場所はすぐに見つかった。
「両側給電、直管。φ30�弌�18型、色温度は3000k、消費電力は36Wを買ってきてくれ。会社はｼｬﾆｰ、と……」
そして、箱をとり、レジカウンターに急ぐ。
ﾋﾟｯ
女性の店員が
「880円ですね」
といった。
敦は財布から1000円と80円を置き、蛍光灯を手に入れた。
袋を持ち、レジから離れた。
「ご来店ありがとうございました」
店員の営業スマイルが敦の背中に鋭く突き刺さった。
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作者名：空白時 | 作成日時：2021年11月26日 14時
