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今までで一番大きな口でぱくっと食べたけど、チキンが噛み切れない。
「ん、んん…っ」
「ゆっくりでいいから、落ち着け」
「ん、……んー、こっちも美味しい」
「ははっ」
「よかったね、アーヤ」
結局二人のを食べさせてもらって、私は順番とばかりに苺チョコクレープを差し出した。
「どうぞ」
「あ、いや…俺は…」
「…僕も、甘いのは…」
「………そう?」
ちょっと残念。苺チョコクレープの美味しさも知ってもらいたかったのに。
その後は自分の分を食べるのに必死で、周りの紙を破りながら全部食べ切って、大満足だった。
あ〜、美味しかった。
「アーヤ、もう大丈夫?」
「うん」
「じゃ、小腹も満たされたみてーだし、行こうぜ」
上杉くんが地図アプリで再度確認して、混雑した道を迂回して歩いていく。
クレープ屋さんからほんの少し行ったところで、そこは突然広がっていた。
「わ…!」
オレンジ色の綺麗なイルミネーションが、通り一面の木を照らしてる。
もう陽は落ちて、空は暗くなってたから、電灯の明かりが一際綺麗に輝いている。
「ここ?」
「いや。
目的地はもっと先」
確かに、電車で見せてもらった写真と違うし、青くもない。
「ここはここでやってるみたいだね」
「12月だしな」
イルミネーションをひとつ多く見られて、私はすっごく得した気分。
「青の洞窟の方も行くだろ?」
「もちろん」
「行きたい!」
オレンジ色の暖かな光の道を通って、更に歩き進む。
イルミネーションが終わって、駅を通り過ぎて、ちょっと暗い道を歩いた先に、青白い光が見えてきた。
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三輪車(プロフ) - いつも素敵な作品をありがとうございます。こまさんのお話大好きです! (2021年12月21日 22時) (レス) id: 22eda808b2 (このIDを非表示/違反報告)
こま(プロフ) - hanaさん» ありがとうございます(#^^#) (2020年3月5日 21時) (レス) id: c47ae97c9e (このIDを非表示/違反報告)
hana(プロフ) - Precious KZのシリーズ大好きです! (2018年6月5日 14時) (レス) id: be288b1025 (このIDを非表示/違反報告)
清霞(プロフ) - こまさん» 有難うございます。前回の私のボードに書き込ませて頂きますね、有難うございます* (2018年3月19日 10時) (レス) id: 43f070c562 (このIDを非表示/違反報告)
こま(プロフ) - 清霞さん» こんにちは!連絡遅くなりました。返信遅くなりますが、ボードでのお話OKです。ちょっと今バタバタしていて、お待たせしてしまってすみません。入試お疲れさまでした(*^。^*) (2018年3月16日 17時) (レス) id: f7bf63d22e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こま | 作成日時:2017年12月19日 22時