悪役の善人 其ノ壱【※裏切り】

“人”という言葉 ページ49

テストが(色んな意味で)終わったので復活します！
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〜Aside〜

人混みに紛れて消えていく、鬼舞辻無惨の気配。

「！！」

しまった……鬼化した男性や被害者の女性を放っては行けない…！

…自分が追いかけられるのを回避するために男性を鬼に……

ただここを歩いていただけの人なのに…！！

「鬼舞辻無惨！！

俺はお前を逃がさない！

どこへ行こうと！」

竈門さんが声を荒らげた。

同じように私も叫ぶ。

「貴様は禁忌を犯した！！

決して許されはしない事だ！！」

「どうしたのかしらあの子たち……

女の子の方も、さっきまで普通だったのに……ねぇ月彦さん」

「さぁ……驚いて混乱しているのではないでしょうか」

白々しい……！！

「地獄の果てまで追いかけて、必ずお前の首に刃を振るう！！

絶対にお前を！許さない！！」

鬼舞辻無惨は振り返る事もせずに、民衆の混乱に紛れて消えていった。

……………鬼舞辻無惨……気配は覚えた……！！

…今は女性を助ける事に専念しましょう……

女性に視線を戻す。

「……奥さん、痛いと思いますが、少々耐えてくださいね」

女性に注射針を刺す。

「っ……！！」

薬を投与し終えたと同時に、女性は気を失った。

「おい…大丈夫なのか…！？」

「大丈夫です。突然の事に対する精神的な衝撃と、薬の副作用で眠っただけですから」

……っまずい、警官の気配が………！！

「貴様ら、何をしている！」

「酔っぱらいか！？離れろ！！」

「下がれ下がれ！どけ！！」

警官たちが民衆を退かせて竈門さんの元へ来た。

…警官では何もできない……鬼を知らない人間では対処ができない……！

「だめだ！拘束具を持ってきてください！

頼みます！！」

警官が竈門さんを男性から引き剥がそうとする。

「やめてください！

俺以外はこの人(・・・)を押さえられない！」

「………………！」

…民衆の中に、覚えのある気配が二つ。

この気配は……

珠世と愈史郎→←人間を鬼にする鬼

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