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「...?なんのことだ」

ぽん、と足元に何かが放られた。

「これは…ビンゴブックか?」


開けられたページには、まだ今よりもずっと幼い頃のAの写真と、『全てを識る者』の文字。


「…知っていたのか」

「気づいただけだ。

…絶対助からないタイミングで白を助け、俺ですら気づかなかったガトーの本意に気づく…1度ならまだしも、2度続けば何かしら種があることくらい気づく」

「…」


愛読書に目を落としたまま窓を背中に庇う位置に移動し、片手を足につけたホルダーに添える。中の影分身は完全に臨戦態勢を取っている。

再不斬はそんな俺の様子を見てフンと鼻で笑った。


「殺らねェよ。金に興味はあるが俺だって通すべき筋は通す。」

「…じゃあ何故その話を俺にした」

「だから言ってるだろう、礼代わりに助言してやると。

…かなり昔俺が暗部の頃に、コイツと同じ力を持った人間がいたことを書き記した書物を見たことがある。」

「なっ」

そんなものは見たことがない。 木の葉であの子が保護された時、暗部の精鋭が隅々まで情報収集を行っている。だがそれらしきことを記したものは、書物は愚か巻物ですら1つも見つからなかったのだ。

「…日記のような、物語のような手記だった。日付は50年ほど前のことだ。

どこのどいつかは分からないが忍が書いたもので、それに記されていたのは不思議な力を持つ女の話だった。

その手記に「先視の巫女」と記された女が出てきた。ソイツは未来と過去を知っていたとも書かれていた」

「!」

未来と過去…Aと全く同じ力だ。

「その女は死にゆく人間全員を救わんと戦っていた、と記されていた。一族や里を超えて救いの手を差し伸べ、最終的には長く続いた争いを止める術すら見出したとか。

だがその女は、争いが止んで平和な時代が訪れる前に死んだ。歳は12、3の子供だったそうだ。」

「12、3?まだ子供じゃ…戦争で死んだのか?」

「いや違う。眠りにつくように死んだ、と書かれていた。」

「何?」

12、3の子が息を引き取ったのに、“眠りにつくように死ぬ”___あきらかにおかしい。

再不斬は俺の表情を読み取ったのか渋い顔で頷いた。

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あおい - 主様銀魂とツイステ知ってるだろ、、、ここが俺らのツイステッドワンダーランドや、、 (3月19日 14時) (レス) @page7 id: 61f4292cce (このIDを非表示/違反報告)
カカシ先生の二の腕ありがとうございますッ - 好きすぎて爆発してるゥー (2022年11月30日 2時) (レス) @page22 id: 35a2f73e5b (このIDを非表示/違反報告)
Luna - すきぃ、、、 (2022年8月1日 22時) (レス) @page50 id: c3b541dbab (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - 初めまして……!!!素敵な作品をありがとうございますッッ!ページを進める度爆笑しています……! 無理せずに頑張って下さい!!!応援しています! (2020年11月13日 10時) (レス) id: c3fcfeb2b8 (このIDを非表示/違反報告)
こむ - はじめまして!大好きですこれ!ありがとうございます!いつも笑わせてもらってます! (2020年11月4日 18時) (レス) id: 1f65b2d6f9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年10月2日 7時

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