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盗み聞き ページ4

なんとかやり過ごし、気づかれずに済んだのはいいけど…


すぐ隣のエリアに座ったんですけどー?!

しかも話し声普通に聞こえるよ?!今日厄日なの?!

前髪の人たちは私に背中向けてるけど、花宮くんは顔がこっち側向いてるし…。

これだめだわ。






「ちょっ、ザキ狭い!もうちょいそっち行けよ!」


「あぁ?これ以上行けねーよ」


「…原、山崎、うるさい」





…なんだかワイワイしてるな………。


少しの好奇心で、そちらをチラリと見ると



「うわっ」


最悪なことに、花宮くんとバッチリ目が合ってしまった。

花宮くんもこれ以上ないくらいイヤな顔してるし…。





「花宮、貧乏揺すりうるさい」

「てめーもさっき騒いでただろうが死ね!!」


「ヒィッ!なんだよ花宮、なんでそんな機嫌悪いわけ?」


「さっきまで普通だっただろう」



前髪の人に続いて、目が死んでる人が花宮くんに機嫌が悪い理由を言うように促す。



ごめんなさい、私のせいですハイ。





「もしかして…あの片思いしてる子となんかあったとか〜?」





…え。



花宮くん好きな人いたの?!あれで?!




「………そうなんだよ……」




素直すぎる返事に、声がでそうになって止める。



すると




「…って、んなわけねぇだろバァカ。片思いしてる奴って誰だよ、いねぇよそんなの」





「…いないんかい」



小さくツッコミを入れる。





「えー?花宮んちの隣の子だよ、同じ学校じゃん?」





その声に思わずそっちを見てしまった。

花宮くんも私を見ていて。





「あー…アイツ…」




花宮くんは私から目をそらさず



「大嫌いだよ」





なんだか少し、胸が痛くなった。

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作者名:ここあ。 | 作成日時:2015年1月17日 13時

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