拗らせ症候群。2 Mizuki.I

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「おはよ、Aちゃん」

「莉子ちゃん！ごめんね、この前」

「ううん、それは全然大丈夫だけど、急にどうしたの？」

「ちょっと…委員会のことで」









土曜日、猪狩くんに相談がしたくて、莉子ちゃんから猪狩くんの連絡先を聞き出した。

瑞稀には言わないでおいて、と釘を刺したおかげで私達3人以外の誰にもそのことは知られていない。









「そんなとこで喋ってたら邪魔だろ」









後ろから頭をポカリと叩かれたと思ったら、そこにいたのは瑞稀で。

私達は教室の狭い通路で話していたせいで、瑞稀が席に座れなかったらしい。

今の話を聞かれてないかとにかくヒヤヒヤしながら莉子ちゃんと顔を見合わせる。

莉子ちゃんもやばいかな？なんて顔で私の目を見ていた。









「何隠してんの？」

「へ、」

「お前ら2人揃って嘘下手すぎ」

「べ、別に何も！」

「女の子にはいろいろあるの！」

「それ、何か隠してますって言ってるようなものだよ？」









ひょっこり現れた橋本くんの発言に、あ、と口を抑える。

こういう隠し事は、私達には向いていない。









「…ま、いいけど」

「おー、珍しいね瑞稀」

「何がだよ」

「いや？メンヘラも少しは成長したなと」

「は？」









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