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るぅちゃんは暖かい ほうじ茶を用意してくれた。
私はまだ久々だったあの刺激の感覚に溺れている。
「どうしたんですか？」
私は気づいたら彼にもたれかかっていた。
『…気持ちよかったぁ』
そういえば顔が真っ赤に染る彼。
『結婚したらもっと沢山愛してくれる……よね？』
メンヘラぽいなぁって我ながら思う。
昔はこんなんじゃなかったはずなのに。
「もちろんですよ」
───あんな奴よりも、ちゃんと愛するよ。
時計の針は夜中の２時を指していて、眠気がさす。
｢そのまま寝ちゃダメだよ風邪引く……」
彼に甘やかされる時間を壊すように突然鳴る私のスマホ。
『…誰』
言うまでもない。ころちゃんだ。
通知を見れば軽く50件程はメッセージが届いていた。
私は彼が心配してくれている間、他の男との快楽に溺れていたんだね。
そしてこれからも溺れていこうと決めてしまった。
「一応帰りましょう。ころちゃんにもまだ僕との結婚の話してないんでしょう？」
その通りだ。私にはまだころちゃんと話し合うという酷すぎる使命が残っていた。
『るぅちゃんもついてきて？』
家の前で彼とは別れた。
そして言うまでもなく不機嫌なころちゃんとご対面する。
「…ねぇ何してたの」
──────分かってるくせに。
分かってるのにわざと私の口から言わせようとしている。
卑怯だ。
私の方が何倍も悪いのに彼を卑怯だと思ってしまう。
そんな自分が嫌いだ。
────ドンッ！
『っ！？』
彼の膝が私に当たる。
ゆっくり動く彼の足。
ころちゃんの目に光はない。
ねぇ待ってよ。私さっきしたばかり。
なのにまた私は気持ちよく溶かされていく。
もうお願いだから、やめて。
私をこれ以上おかしくしないで…！
一番悪いのは私。
なのに貴方を責めたくなっちゃう。
酷い私でごめん。
―――
別れるまであとX分。
貴方がもっと冷静だったなら。
私がもっと素直になれていたら。
こんなに拗れた恋愛にはならなかったのに。
誰が一番いけない？
そんなの。答えは簡単じゃないか。
病気にかかった私、ただ1人だけなのだから。
健康で生まれていれば、悪循環としか言いようのないこの歪な人間関係にはならなかったのに。
─────絶対に。
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mei - 何年経ってもこの小説が素敵すぎて読みに来てしまいます｡3人それぞれの視点で読み返してみるとより深く考えさせられます｡1つのお話として本当に素晴らしい作品だと思います｡これを元に書籍化して欲しいくらいです｡颯桜さんの書く素敵な物語に出会えて良かったです｡ (4月1日 3時) (
レス) @page49 id: ece57623d6 (このIDを非表示/違反報告)
颯桜(プロフ) - イチゴジャム･.｡*･.｡*さん» 素敵なコメントありがとうございます・・・！大変光栄です。 (2022年2月21日 20時) (レス) id: 86b77a05e2 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴジャム･.｡*･.｡*(プロフ) - 小説、占ツクが好きになったのはこのお話がきっかけです。読んだのは結構前ですが、素敵な作品をどうもありがとう…！ (2022年2月20日 12時) (レス) @page49 id: 3017e9e097 (このIDを非表示/違反報告)
颯桜(プロフ) - 凛月さん» 凛月さん！素敵なコメントをありがとうございます。元から文を書くことが好きで趣味程度に始めた創作ですがこのように誰かの心の中に残るようなものを残せてとても誇らしく思います。これからもどうかよろしくお願いいたします。(私も凛月さんの作品好きです。) (2022年2月8日 0時) (レス) id: 86b77a05e2 (このIDを非表示/違反報告)
凛月(プロフ) - この作品を読んだのは随分と前のことなのに、今でも無性に読みたくなって、何度も戻って来てしまいます。占ツク外も含め、私が今まで読んできた小説全ての中で1番好きな作品です。本当に素敵な作品をありがとうございます。 (2022年2月7日 0時) (レス) @page49 id: 80b1d18970 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：颯桜 | 作成日時：2020年3月1日 20時
