恋レシピ〜How to make LOVE?〜No.1

類は友を呼ぶ ページ6

小さくなりながらテーブル席にお邪魔すると、サングラスがないバージョンのホスト君。


お、なかなかイイ男。


隣の目に涙を浮かべている人も文句なしのビジュアル。


類は友を呼ぶ、って言うし。


カッコイイ人の友達はカッコイイのが普通だし、カッコイイ人はカワイイ子と付き合ってるのがお約束だもん。




A「どーも」




牛丼を食べている姿を見られて恥ずかしくて、ぶっきらぼうに言った。




藤「今仕事終わり？」




顔に似合わず、大口を開けながら牛丼を食べる姿も様になってる。




A「はい。そちらもアフターなしですか？」




ホスト君はブッ！と吹き出しそうになって、隣の男はまたゲラゲラと笑い始めた。




藤「やめてよマジで。そーゆーんじゃないし」




ちょっと拗ねた顔が可愛い。


年下……だよね。


肌も唇もプルプルですごく綺麗。


よくよく見ると……本当にイケメンだ。


しつこく言うけど、ただ私のタイプじゃない。




A「じゃ、なんの仕事をなさってるんですか？」




さほど興味はないけど、それとなく聞いてみた。


二人の男が固まって顔を見合わせている。


勿体つけられると気になるのが人間の心理というやつで。


ホストじゃなければ、あんなに高級腕時計を身に付けられるなんて一体どんな職業なんだと好奇心に火が付いた。




藤「実は俺、藤ヶ谷太輔ってゆーんだ。こっちは横尾渉」




横「横尾です。宜しく」




だからなに？と言いたくなるのを抑えて、頷きを何度か繰り返した。




横「俺らの顔、どっかで見たことない？」




藤「よーーーく、思い出して」




二人で私の方に身を乗り出して、食いつき気味に聞いてくる。


交互に顔を眺めるけど、全く覚えがない。


さも自分達のことを知らなきゃオカシイというような言い方をしていたから……




A「どこかで会いました？」




藤「うーん……不正解」




横「ま、いいよいいよ！！」




だけど、俺たちもまだまだだな、なんて会話してるのが聞こえてピンときた。




A「もしかして……！」

気付かれない俺たち→←腹の虫

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す