恋レシピ〜How to make LOVE?〜No.1

愛しの彼女 ページ21

玉森side



今日はあの子に会える日。


朝からそわそわ、うきうき。


約束の時間まで一時間もあるのに、もう準備万端だったりして。




玉「……早めに行くか」




思い立って、タクシーでワンメーターの距離をゆっくりと歩く。


俺んちとガヤの家が近いのは、示し合わせたワケじゃなくて只の偶然。


でも、今となっては便利だから良かったと思う。


結果オーライってやつ。




玉「ふあぁぁぁ……眠い」




日が傾いているというのにポカポカと暖かくて、まるで俺の胸の中みたいだ。


思わず笑みが溢れて。


あぁ、俺は本当に彼女のことが好きで好きで仕方ないんだなぁ、なんて思ったり。


穏やかな散歩も終わりを迎えて、警備も万全の豪勢なマンションに着いた。


一応インターホンを押すと、早めの訪問なのにガヤがロックを解除をしてくれて。




……もう、来てるのかな？




……一番に何て話そう。




そんなことを思いながら玄関の扉を開けて、直ぐさま靴を確認した。




……あった。




「元気だった？」




顔を上げると……


お気に入りの赤いパンプスを見つけたのと同時に、玄関にお出迎えに来てくれた彼女。


笑った時にだけ下がる目尻、上向きの口角とスッと通った鼻筋。


太陽みたいな……俺の、ずっと大好きな人。




「早かったね！って……私もか」




玉「……うん、久々」

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