『男主』史上最強の猫被り3 【あんスタ】 (ページ15)

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お主であったかby朔間零ページ15

side朔間零

我輩が特注の棺桶の中で眠っていた時のことだ

「朔間先輩ー！」

いきなり明るくなる視界、眩しさに目を開くとそこには転校生である未来がいた

朔間「ん、なんじゃお主か、こんな時間に何かあったのかの？」

真っ白の髪に我輩や凛月、闇に生きる者よりも白く日焼けを知らない青白い肌

血のような真っ赤な唇に零れ落ちそうな大きな瞳

本当に人間ではないような美しさだとボンヤリとした頭で思う

「先輩！見てください！曲！作ったんです！」

朔間「曲........？」

「はい！UＮＤＥＡＤが、紅月に負けないような野性的で、妖艶で、激しいだけじゃなくて聞かせるような、聞いてる人達の心を奪う曲です！」

聞いてください！とキラキラ目を輝かせる彼はいつもみたいにオドオドした彼ではなくて

本当にこの子はアイドルの事になるとキラキラとするのぉ

朔間「ん？UＮＤＥＡＤの曲？」

「はい！やっと歌詞も出来まして、聞いて欲しくて！」

歌詞考えてて授業中まともに聞いてなくて怒られましたけど！なんて笑うが少しだけ目の下にクマがあり、彼がどれほど頑張ったのかが分かった

朔間「ふぁぁ........では聞かせてもらおうかのぉ」

「歌詞はこれです、デモテープ流しますね」

朔間「あぁ、わかったぞい」

流れ出した音楽、ロック調ではあるが聞かせるような、繊細で緻密に計算され尽くした音楽

そして各々が歌うパートがわかりやすい

我輩たちの得意な音をすべて把握しているような曲だ

朔間「.......いや、未来よ

お主は本当におもしろいのぉ」

「へ？」

朔間「我輩はこの曲、気に入ったぞい

紅月の新曲、作ったのはお主だったのじゃな」

「！！」

朔間「紅月のこの前の曲、一人ひとりの個性を生かしつつも紅月らしさを出した素晴らしい曲だった

一体何者が書いたのかと思っておったが、お主であろう？」

「........はい、全力の人に全力で答えたいですし

都合の良い事を言っているように聞こえるかもしれないです、でも

今回絶対にTRICKSTERを勝たせたいんです」

朔間「ほう？お主にそれで何か得でもあるのかの？

生徒会にお主は気に入られておる、現状維持の方がお主にとって都合が良いのではないのかの？」