【銀魂】一生アンタの恋人*番外編*2

恋人57　『沖誕』 ページ12

＿＿＿夏がやってきた。

「あづー…」

うちわで顔を扇ぎながら部屋にばたりと倒れこむ。
こんな蒸し暑い部屋でずっと仕事をしなきゃいけないなんて考えられない。

そこで、ふと気になりカレンダーを覗く。

「あっ…やば」

カレンダーの七月八日には赤いマルの印がつけてある。
今日は六日で、もうだいぶ近い。

＿＿＿総悟の誕生日…。
何あげようかな。

全然何も考えていなかったものだから、
少し焦ってしまう。

…そもそも去年と一昨年何あげたんだっけ。

一昨年は…確か、
腐れ天パ野郎にそそのかされて、
『プレゼントは私』みたいな
恥ずかしいことやらされて、

それで見事に襲われたんだっけ…うん。
今思い出しといて何だけど、
思い出さなきゃ良かった。

去年は悩みに悩んだ結果、
総悟が好きな落語のCD買って、
それよりも欲しいものがあるとか言われて、

で、見事に襲われた…と。

＿＿＿全部襲われてるじゃん。
ってことは、何？
毎年恒例って訳ですか、ふーん。

ていうか総悟、
欲しいものが全部私って…。

大体総悟って朝昼晩関係なく
私を襲おうとしてくるんだけど…。

………あの人頭大丈夫かな。
真面目に心配になってきた。

「…書類出しに行こう…」

＿＿＿それは置いといてプレゼントだけど、
何をあげようかなー。

総悟って何が欲しいのか全然分からないからなぁ…。

ふと、騒がしい声が聞こえてそちらへ顔を向ける。

「すげーや近藤さん。
ちょいとそれ貸してくだせェ」

「おう、良いぞー」

何故かコロコロ(？)のついた刀を
近藤さんから受け取っている総悟。

と、総悟は全力で岩に向かって刀を振る。

「あああああ俺のコテツぅうう！！
総悟、お前一度ならず二度までもぉおお」

「今度は岩も斬れるのかと思って…、
すいやせん、つい」

＿＿＿＿刀は駄目だな。
高いし、総悟は今の刀愛用してるし。

他のにしよう。うん。

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