＃５５ ページ23
彩ｓｉｄｅ
話し終えると、みんなは何とも捉えられない目をしていた。
そして、沈黙が訪れる。
やっぱり、怒ってるかな？それとも呆れた？
・・・こんなくだらない理由で。
みんなの表情を読み取ろうとするけれど、できない。
そこが私の欠点。
文章ならば、どんなに複雑な、解かりづらい表現をされても読み取れる。
でも、人の顔となると、読み取ることができないのだ。
しばらくして、意外にも、小塚くんが１番に口を開いた。
「話してくれてありがとう、アーヤ。
もしかしたら、アーヤはくだらない理由だと思ってるかもしれないけど、そんなことないよ。
・・・辛かったよね。気づいてあげられなくてごめんね。」
その言葉を聴いた瞬間、頬に何か熱いものが伝った。
あ、、れ？なんで、泣いてるの・・・？私・・・。
そんな私を見て、小塚くんはふわりと笑った。
そして、黒木くんも笑いかけてくれた。
「アーヤは悪くないよ。俺達が過保護すぎたんだ。
アーヤに頼ってほしくて、どんなに小さなことでも力になりたくてね。
・・・でも、今思えば、それはアーヤにとっては悪影響だった。
今更気づいたよ。ごめんね、アーヤ。」
黒木くんは悪くないよ。
そう言いたいのに、涙が止まらず、声も出ない。
「俺も、立花が不安な思いをしてたのに、気づけなかった。」
「ん。俺を外の世界に連れ出してくれた恩人なのに、
俺も肝心なときに助けてやれなかった。本当にごめん。」
「リーダーとして、仲間として、気づけなかったのは俺なのに、
アーヤが脱退して、俺はお前を責めてた。それも全部含めて、本当に悪かった。」
「心の友って言い出したのは俺なのに、アーヤが１番助けを求めているときに、
気づけなかった。心の友失格だよね。本当に、ごめん。」
上杉くんの一言に、忍、若武、翼と、次々に謝罪してくれる。
私はやっとのことで、涙をこらえ、声を絞り出した。
『みんなは、悪くな、いのっ！私が、気付かれないよ、うに、してたから！
リーダー失格でも、仲間として失格でも、心の友失格でもない！！』
『私が悪いの。』
「そんなことないよ。」
抑えていた涙が溢れ出し、きっと、私の顔は酷かったと思う。
でも、それ以上に、心が晴れ晴れとしていた。
『でも、、、謝ってくれて、ありがとう。』
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むっちゃん - 最後の方は涙が出そうなほど感動しました！！ (2021年11月26日 0時) (
レス) @page26 id: fa31dfe0b6 (このIDを非表示/違反報告)
リン - 完結おめでとう！！！！面白かったよ！ (2021年11月7日 16時) (レス) @page26 id: a6b1297b7c (このIDを非表示/違反報告)
西浦香淋(プロフ) - とても面白いですね。 (2020年5月27日 20時) (レス) id: c350fd39bf (このIDを非表示/違反報告)
華菜原 舞衣 - お知らせ、悲しいけど、かんけつ、おめでとうございます。ほかの作品も、読んでみますね・・・。 (2020年5月26日 15時) (レス) id: 7aa09cf11b (このIDを非表示/違反報告)
ラプンツェル - 完結おめでとうございます。楽しみに読ませていただいておりました！ここまでお疲れ様でした！ (2019年9月26日 14時) (レス) id: 9f8b861307 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りぃな | 作成日時：2019年9月1日 20時
