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34話 ページ39

『ただいま〜』

部屋は明るかったが返事はなかった。部屋に鞄をおきリビングに向かうと高人さんが寝ていた次の役の資料を整理していたのか机の上には紙が散乱していた

そっと手に持っていたペンを抜き、資料をまとめて毛布をかけた

床には真昼の星の原作本、テレビには真昼の星のDVDがチュン太のシーンで止まっていた


漫画では観てるだけだったけど、こうして(かぞく)としてみると本当に好きだったことがわかる。

「…ん、A」

『あっ兄ちゃん。起こしちゃった?ごめんね』

「いや、いい。遅かったな」

『うん、帰りに事務所によってて。仕事の依頼があってさ』

「何の?」

高人さんはすっかり起きて私の話を真剣に聞いてくれている。

正直に言うべきか少し悩んでから私は深く息を吸って吐くように話した

『ドラマ“真昼の星”の主要キャスト。今日卯坂さんが直接来たの』

「っ…」

全部言わなくても、高人さんは察した。自分の弟が自分の代役を頼まれたことを

『でもね、断った』

「…は?」

笑顔で言った私に高人さんは訳が分からないといった顔をした

『俺には重すぎるっつーか、まだこの間デビューしたばっかの俺が出るようなドラマじゃないっつーか。あれは兄ちゃんと准太くんの作品でしょ?』

私がそういうと、高人さんは重そうな顔で俯いた。困らせちゃったかな?

『…ごめん』

「なんで謝るんだ」

『なんか偉そうに言っちゃった…から』

私までうつむくと高人さんは笑って頭を撫でてくれた。

「お前が謝ることじゃないだろ?お前の仕事なんだから。明日は俺もオフだし、Aも暇ならどっか遊びに行くか」

『いいの?』

行く場所、考えとけよ。そういって高人さんはリビングを出た

『どこ行こうかな?』



私はそんなことを考えながら軽めの夕食を作って食べた

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KoKoRu(プロフ) - Liteさん» ありがとうございます (2019年4月14日 15時) (レス) id: d7fc5a5ec1 (このIDを非表示/違反報告)
Lite - この小説ほんと神です! (2019年4月2日 21時) (レス) id: 786bb358f0 (このIDを非表示/違反報告)
KoKoRu(プロフ) - あっぷるさん» ベーコンレタス大歓迎なんでじゃんじゃんください! (2019年2月21日 23時) (レス) id: caeda5d4e9 (このIDを非表示/違反報告)
KoKoRu(プロフ) - あっぷるさん» リクエストありがとうございます!!!受験とかいろいろ重なって返信遅れました!!続編の今の話が終わった頃でよろしければお待ちください!!ってか書きたい!書く!!! (2019年2月21日 23時) (レス) id: caeda5d4e9 (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる - いやまじ最高過ぎた。24話の零くんエ、エロ...。私も零くん最推しなので、主人公様の気持ち良く分かりますwリクエストで、零くんと薫くんに迫られるみたいなやつ、お願いします!wホントベーコンレタス加速させる様なリクでスイマセン( ̄▽ ̄;) (2019年1月1日 13時) (レス) id: c35aa16713 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:KoKoRu | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年8月28日 18時

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