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第7話 ページ21

私立は公立と違い、学校に寄付すれば教師などの態度は変わると言われているし、特にこの学校ではコネ入学の生徒も数多くいる。
その中でも、一条流架は学校始まって以来の大金持ちと言われるほどの家庭だとか。

しかし、僕は一条流架をお金持ちな家庭といった単純な理由で片付けたくはなかった。
げんに、不登校にも関わらず必ず卒業を約束するなどおかしな話だ。
親が何かの権力を使ったというならば、家に行った教師たちが口を揃えるだろうか?
個人的にお金などを貰っていたとしたら、黙っているはずがない。友人や家族などに話してしまうだろう。それは人間の心理的にもそうだ。

もし仮にそうだとしたら、どう考えても脅迫などの罪に問われ犯罪沙汰だ。
だが、そうなっていないのは他に別の理由があると僕は思う。

一番有力な説としては、一条流架の正体は人間ではなく吸血鬼と考えるのが妥当だろう。
それだと教師たちが同じことを口を揃えて言うのも納得出来る。

ただ、仮に僕の予想が当たっていたとしてもわからない点は数多く存在する。
例えば、学校に来ない理由だ。一条流架の正体が吸血鬼だとしても、昔とは違い、現代の吸血鬼は日光にもそれなりの耐性があり、晴天の日でも外を出歩くことは出来る。なのに学校に来ないのは何故だろう?

久遠さんに一条流架が吸血鬼かもしれないと話をしたい。
だが、僕の予想が外れていたとしたら、逆に久遠さんを混乱させてしまう。
それに今まで僕も一条流架が学校に来ない理由も気にも止めていなかったから。

しかし、疑問に思う点が何個もあれば、会長である僕がこのまま放っておくのは駄目だ。

その日、僕は久遠さんに様子を見に行ってほしいと言われた。

今日の夕方は部活動予算会議が行われるため、副会長である冬夜に任せた。
一条家に行くと話すと「一人では危険だ」と言われたが、僕はその言葉を無視して一条家へと足を進めた。

同じクラスメイトとしても何故学校に来ないか気になるし、なにより僕の予想が当たっていたとしたら、このまま見過ごすわけにはいかない。

吸血鬼が必ずしも人間との共存を望んでいるとは限らないのだから。
僕の親を殺した吸血鬼と同じように敵対派の吸血鬼だということも十分に考えられる。

「噂は本当だったんだ……」

第8話→←第6.5話 主人公と冬夜の過去編7



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設定タグ:吸血鬼 , オリジナル , 男主   
作品ジャンル:SF
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柊黒炎(プロフ) - ユーンさん» ユーンさん、返事が遅くなりましたが応援コメントありがとうございます。更新速度はかなり遅いですが、自分のペースで頑張っていこうと思っていますので最後まで応援よろしくお願いします。 (2017年11月20日 23時) (レス) id: efc399b360 (このIDを非表示/違反報告)
ユーン - 吸血鬼ハンター………かっこよすぎる〜〜〜〜〜!!\(=>д<=)/これからも頑張ってください!! (2017年10月23日 21時) (レス) id: f77b1d313c (このIDを非表示/違反報告)
柊黒炎(プロフ) - すずはver.アニヲタさん» 応援コメントありがとうございます。とても励みになります!更新は不定期にはなりますが、応援よろしくお願いいたします。 (2017年10月9日 17時) (レス) id: 0630f0c510 (このIDを非表示/違反報告)
すずはver.アニヲタ - かっこえぇぇぇ!! 続きがきになるぅぅぅ! (2017年10月9日 15時) (レス) id: 72db204b8d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柊黒炎 | 作成日時:2017年9月17日 0時

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