８川上さんと…？ ページ8
一度、部屋に入ったはいいものの、警察の方が口を開いた途端、こぐまちゃんは、それを遮るかのように大声を上げて泣き出してしまった。……いくら、あやそうと試みても、全然効果がなくて、むしろ火に油を注ぐような結果になってしまった。
何か、もの言いたげな視線を寄こす警察の方をみやって、いろいろと予測を立てるも、まずはこぐまちゃんに泣くのをやめてもらわないことには、話が進まない。そのうえ、この後には昨日福良さんの代役を了承してしまった動画の撮影がある。ここに、あまり時間を掛けたくない。
そう思い、一度、警察の方には退出してもらった。
落ち着いたら、声かけますんで。
そう伝えると、わかりました、と大人しく部屋を出て行った。
そこからは、もうこぐまちゃんと俺とのお互い必死の戦いである。
「キミは、ぼくをまた、あそこにもどすの」
「ちゃうって」
「じゃあ、なんで……？」
「俺、このまま、こぐまちゃんを保護しちゃうと、法的にアウトなんよ……だから、保護してもいいかって許可もらいに来ただけ。こぐまちゃんの手は離さないから安心してな？」
「…………、かわかみ、さん。蹴ってごめん、なさい」
「ぼくも、たたいてごめんなさい」
「ええよ、別に。痛くなかったし……」
「……、うそつき」
「は？」
「かわかみさん、嘘つくの下手」
「……嘘やないで？」
「じゃあ、……かわかみさんのばかー」
「ばかばかばかばか、あほあほあほあほ。ばかあほばかあほ！あほばかあほばか！！」
ぽこぽこと軽めの攻撃が続く。そして、泣き叫ばれる。
地味に、こぐまちゃんと、熊からの攻撃は痛かった。けど、このことは彼女にも、警察の方にも伊沢さんにも秘密。
「泣きたいだけ、泣いたらええ」
……きっと、今まで泣きたくても泣けなかったのだろう。叫びたくても叫べなかったのだろう。
そんなことは考える必要もないくらい、今のこぐまちゃんの表情を見ただけでわかった。
俺の胸に顔を埋めて、泣き叫ぶ。時折、もっている熊を落としそうになって、こぐまちゃん自身も慌てて拾いに行くから、落ちそうになるこぐまちゃんを慌てて抱えなおす俺。
そうしてようやく泣き止んだかと思ったら、くーって可愛い寝息を立てていて。
伊沢さん並みに忙しいなぁ、なんて笑った。
ふと、時間を確認しようとスマホを取り出せば、警察署に来てから２時間ほど経っていた。
２時間もぶっ通しで泣き続けていれば、そりゃあ当然疲れるよなぁ……。
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瑞西（シャラルー☆）(プロフ) - ゆのさん» わわ…っ、ありがとうございます！確かに、主人公ちゃんは可愛らしい（真顔）素敵なパワーをいただけたので、さらに良いものを提供できるよう頑張ります(*´▽｀*) (2019年12月25日 18時) (
レス) id: 705dc09b7e (このIDを非表示/違反報告)
ゆの(プロフ) - 主人公が可愛くて、お話も素敵で、情報の管理もしっかりされていてすごいと思います！お話楽しみに待っているので、作者さんのペースで頑張ってください！応援しています(p｀･ω･´q) (2019年12月25日 9時) (レス) id: 6ede61fc28 (このIDを非表示/違反報告)
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