【d!】死んだと思ったら異世界に行っちゃった。2 (ページ23)

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【俺のせい】ページ23

kn side

何とかAさんを守れたとはいえ足がこんな状態じゃどうしようも出来んな…。
そんな事を考えているとAさんは膝まであるスカートを徐ろに引きちぎる。

kn「ちょっ！何してん！」

『えっと、止血した方が良いのかなと思いまして』

と俺の足にその布切れを巻き付ける。痛みで顔を歪ませると巻き付けている手が震え始めるのが分かった。

『あまり清潔な布じゃないのでもしかしたらもっと酷い事になってしまうかもしれませんが…無いよりは良いと思うので…』

kn「そうやな。ありがとう。」

しばらく沈黙が続き、少し不安になってきた。Aさんがここに来てから俺が近くに居ることでAさんを危険に晒している気がする。

俺が危険に晒しているのか…？

その言葉が頭の中に浮かんだ瞬間Aさんの声がした。

『コネシマさん…？大丈夫ですか？』

kn「あぁ…大丈夫やで」

『本当ですか？顔色が悪いですよ…』

そう言いながらAさんの少しヒヤッとする手が俺の頬に触れる。怪我をした事によって上がった体温を奪われる様な感覚になる。

kn「すまんな。俺のせいでこんな事なってしもうて…」

『コネシマさんのせいじゃないですよ…私は大丈夫ですから。』

kn「そうか…」

それから後は何を話したか何をしたのか何を考えていたのか全く記憶に残らないほど意識が朦朧としてきていた。

『コネシマさん…？』

最後にAさんが俺を呼ぶ声だけが脳内に響いた。