そして未来へ ページ50
「無茶だリザレク。どうにかなる方法があるはず、一緒に探そう!」
キリトの励ましは、私の心をより一層苦しめた。私の頰には涙がつたう。
「私もできれば…みんなといきたい……!でも無理なの…じゃないと、戦ってくれた人たちの努力が全部無駄になっちゃうから…。お願い。私の力でワールドエンドオールターに辿り着いて…。」
十数秒沈黙が続く。それを破ったのはキリトだった。
「リザレク…これまでありがとう。」
「なんでっ」
急いで止めにかかるのはユージオだったが、キリトはそれを止めた。
「ユージオ。リザレクやみんなの覚悟を俺達が無駄にしちゃ絶対にいけない。だよなアリス。」
「…ええ。これまで…助けてくれてありがとう…元気でいて…!」
「そんな……!」
キリトはユージオに不自然な笑顔で微笑みかける。
「ほら、ユージオも!」
涙ぐみながらも、ユージオは悲しさを振り切った。
「これまで…ありがとう……リザレク。」
私の目からは涙が溢れる。あと少しで、この感情を消え失せてしまうのだ。
「こちらこそ…本当に楽しかった。これからも頑張ってね。」
「おう!」
「…うん!」
「はい!」
三人の元気な返事を聞いた私は、式句を唱えた。
「…システムコール…ドラゴニックアーマメント!」
私に飛竜の力が宿った。
「じゃあ行くよ…!!」
キリト達と初めて出会ってアリスと戦った時。カセドラルを一緒に登っている時。アドミニストレータを倒した時。大戦を戦った時。サトライザーを倒した時。そして…今。全ての記憶に靄をかけて、私は力強く叫んだ。
「元気でね!!これまでありがとうー!!!」
頭に電撃が走るような感覚が訪れたせいで、私の意識は暗転しかけている。うっすら開いている私の目には、ワールドエンドオールターに向かって一直線に駆け抜ける三人の姿があった。
…よかった…。ユージオ…託したから……ね…。
この作品を最期まで読んでいただきありがとうございました!これで、アリシゼーション ・エンディングは完結です!ドラゴナイティングの方がまさかの7000hitを超えて感激しています…!前半の終盤あたりにアリスが見ていた夢みたいなものと、リュウやヴェイスの話がこれからどうなるかは続編のような感じで書くかもしれないです。もしこんな話が見てみたい!などの要望がありましたら是非言ってください!実現可能な限り書きます!本当にありがとうございました!
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作成日時:2019年11月23日 12時