最終決戦�� ページ48
私はずっと、整合騎士として生きてきた。天界から召喚されたものだから、最高司祭の命令に従っていればいいと。そんな盲目的な私を救ってくれたのは、キリト、ユージオ、リザレク様の三人だった。私が本当にやるべきことは何か。それを見いだすことは、この三人がいなければ出来なかった。ありがとう…その感謝を伝えるためにも、私はこの戦いに全力で勝つ！
アリスを救いたい。その一心で、僕はキリトと村を出た。何をするにもキリトと一緒で、いつしか僕達は魂で繋がっているように思えた。途中でアリスとリザレクと出会い、ついには最高司祭すらも倒した僕達の中で、物寂しさを抱えていたのは多分僕だけだと思う。そんな僕を気遣ってくれたのは紛れもなくみんなだ。アリスをワールドエンドオールターから出せば、僕の取り戻したいアリスは二度と戻らないかもしれない。それでも。僕はこの道を進むって決めたんだ。絶対に後戻りはしない。この戦いに勝って、大きな一歩を踏み出すんだ！
これまで灯ったどんな星よりも強く光る星が、夜空に三つ光った。
「サトライザー…次の一撃で本当に終わらせよう。」
サトライザーは、不敵な笑みを浮かべた。
「ふん、いいだろう。」
強い信念に支えられたキリトの目は、何者すらも蹴散らす程の力を持っていた。
「みんな。一緒に言ってくれ。星爛剣を解放するのは俺だけじゃきっと力が足りない。でも。みんなと一緒なら……そんな気がするんだ。」
ユージオはくすっと笑う。
「水臭いよ。」
「そうですよ、任せてください。」
「もちろん！」
仲間の同意に、キリトは目を潤ませた。
「ありがとう…みんなに出会えてよかった…じゃあいくぞ…！」
星爛剣の先が一瞬ピカッと光る。
「「「「リリースリコレクション！！！！」」」」
光は更に増大した。やがて、空に浮かぶ数えきれない程の星が全てキリトの元へ収束していく。すぐ近くに立つユージオ達ですら、星の願い一つ一つの声が聞こえてきた。
頑張れ、負けるなよ！
この世界を救って！
俺たちもついてる！
キリト先輩…ユージオ先輩…頑張って！
キリト、負けたら承知しないぞ？
お姉ちゃん。キリト、ユージオ応援してるからね…！
嬢ちゃん、たどり着けよ。
みんな、あとちょっとよ。頑張って！
全ての人の思いが俺たちを…そしてこの星爛剣を満たしていく。
「絶対に負けない…いくぞサトライザー！！」
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作成日時：2019年11月23日 12時
