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発端。 ページ33

おそ松さんの言っていることの意味が、わかった。


 


彼は、十四松さんは、兄弟のためじゃないと動けない人なんだ。


 


 


 


「…お兄さんたち、覚悟できてる?」


 


 


 


漂う殺気に、ここの雰囲気がシーンと静まり返る。


 


私の膝元には、ボロボロになったトド松さん。


 


 


 


「ハッ、ハハ…一人で何が出来る?おそ松たちがいねえんじゃ…“ゴッ!”、ッ!!」


 


 


 


乾いた笑い声は、もう足がすくんでいる証拠。


 


正直私も、震えそうで、怖くて。


 


十四松さんがこんなに豹変する人だと思わなかった。


 


 


 



 


 


 



 


 


 


 


 


 



 


 


 



 


 


 


「ん〜あんまいでんなぁこのスイーツ!」


 


『十四松さん、ほっぺにクリームついてますよ?』


 


「え?…えへへ、恥ずかしーっ!」


 


 


 


一時間前の会話。


 


今日は十四松さんと下校することになった。


 


前からパフェが食べたいと言っていたため、この前助けてくれたお礼にと奢っている最中。


 


相変わらず子供らしい人だ。


 


つい私の頬も緩んでしまう。


 


 


 


「ごちそーさまでしたっ!A、ありがとーッ」


 


『いえ。私の方こそ』


 


 


 


ん?と首をかしげる彼は、きっと私の言いたいことがわかってない。


 


それでもよかった。


 


 


 


「じゃあ帰りましょうか」


 


 


 


会計を済ませ店を出て、そのまま真っ直ぐ。


 


 


 


「オラッ!お兄ちゃんたちがいないと何もできないんですかー?」


 


「弱いですねぇ、末っ子ちゃん」


 


 


 


ドコッ。


 


ガッ…。


 


最近では聞きなれた音。


 


私たちは気になって、音のする路地に入る。


 


 


 


『…っ、トド松さん…?』


 


「……ッ…?」


 


 


 


七人ほどだろうか。


 


トド松さんは地面に倒れて、袋叩きにあっていた。


 


 


 


「おっ。お前らの大事にしてる例の女か?それに…お前の兄ちゃんじゃね?」


 


「あら…ほんとだ。ほら、よく見てみろよ」


 


 


 


乱暴な手つきでトド松さんの髪を掴む男たちは、私たちの視界に彼の顔を入れた。


 


何度も殴られた跡が、とても痛々しくて。


 


咄嗟に私が出るより先に、半歩ほど後ろにいた彼が動いた。

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設定タグ:おそ松さん , 喧嘩松 , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
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リビリンス(プロフ) - カラ松さんがイケメン過ぎてヤバいです!十四松が、大切な人のために戦っているところも、すごくよかったです!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2016年4月17日 23時) (レス) id: e6133c400a (このIDを非表示/違反報告)
姫凛 - 純粋なカラ松はカッコいいです!この六つ子にとって夢主ちゃんとはどんな存在なんでしょうか!!!続きが気になります!更新頑張ってください! (2016年4月4日 19時) (レス) id: f294dfc1f5 (このIDを非表示/違反報告)
姫凛 - どうも!姫凛と申します!めっちゃいい作品ですね!大事な人のために戦う六つ子カッコ良すぎです!更新頑張ってください! (2016年3月21日 21時) (レス) id: 0b85f5aea9 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵 - とっても面白いです!更新頑張ってください! (2016年3月14日 22時) (レス) id: 9fbf0fb0cc (このIDを非表示/違反報告)
ルミ(プロフ) - めっちゃ面白いですー頑張ってくださいo(`^´*) (2016年3月10日 14時) (携帯から) (レス) id: 0f719a32cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柴央桜 | 作成日時:2016年1月26日 17時

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