【おそ松さん】些細なことが、大事になりまして。【喧嘩松】

拘束。 ページ20

鉄の、匂い…？


　


　


　


「……んっ…」


　


　


　


ひんやりと冷たい感触に、冷たい空気。


　


自分が横たわっていること。


　


後ろ手に縄で拘束されていること。


　


私、なんで…。


　


てゆうかここ、どこ？


　


幸い足まで縛られていないことで、起き上がることは可能だった。


　


ただ…。


　


　


　


『…い…ッ、』


　


　


　


後頭部に鋭い痛み。


　


ああそうか…。


　


朝、普通に学校へ行こうとしたら後ろから鈍器みたいなもので殴られたんだ。


　


　


　


“よし、これで…”


　


　


　


誰かの声が頭に残っている。


　


顔は確認できないまま、私の意識はなくなったのだ。


　


とりあえず自分の身に起きたことへの理解はできた。


　


でもなんで…？


　


私は、こうして拘束されているのだろう。


　


ガラガラガラッ……。


　


突然、暗かった空間に光が灯す。


　


薄暗さに慣れていた私に、その光は眩しかった。


　


　


　


「お、起きたの？」


　


　


　


この声…。


　


薄れゆく意識の中で聞いた声だ。


　


咄嗟に瞑った目をゆっくり開ける。


　


俄然に広がるのは、30人ほどの男たち。


　


中には鉄パイプなんてものを持ってる人も。


　


私これ…袋叩きにされる感じ？


　


　


　


「やっぱかわいいなぁ。あいつらが気に入るのもわかるぜ」


　


「で？あいつらを誘き出すことには成功できそうか？」


　


「それが詳細がつかめなくて…学校に行ったことは確かです」


　


「……ま、時間の問題か」


　


　


　


私を置いて話を進めていく彼ら。


　


あいつら？


　


……あいつらって、まさか…。

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