吸血鬼な6人と生贄な少女【騎士A 】 (ページ32)

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貴「ん……」

目が覚める
ここに来てから１ヶ月がたった日

最初は不安だったけど館の人達皆が優しくて安心した

今日は館が何故か騒がしい
今日って何かあったっけ？

1度廊下に出てみる

すると丁度目の前に執事さんが通った

ここで聞かない手はない

お仕事の邪魔をしてしまう罪悪感はあったけど好奇心が勝ってしまった

貴「あの、今日どうしたんですか……？」

「……ああ！A様には言っておりませんでしたよね。
今日は満月の日なんです。この前話しましたよね？吸血鬼は……」

貴「ああ！吸血鬼が吸血衝動を押さえられなくなる日！でも、貴族ならコントロール出来るって………あっ」

でもそれは大人の場合
子供はまだ出来ないんだった……

ここには人間もいるから……
だからこんなに騒がしかったのか

「そうです。昼はまだ少しマシなんですが……。
夜になったら出来るだけ廊下に出ないようにお願い致します。では、これで。」

執事さんは一礼をして去ってしまった
だったら今日は皆に会えないのか……

ちょっと寂しいな……

なんて

お昼は本を読んで過ごそう
それで夜はちょっと早めに寝ちゃおう

本を取りに図書室へ向かう

館の雰囲気が少し怖い……

満月って確か月１くらいあったよね……？
なら、これが月に一回……か

人間に例えると……ご飯を食べたくても食べれない、みたいな事だよね

大変、だな

少し前の私みたい
町にいた頃はお腹いっぱい食べれる日なんてなかなか無かったから

本を取って部屋に向かう

、寒気がする

早く部屋に戻ろう

足を早めた

ー数時間後ー

貴「ん～っ」

伸びをする

本を読んでたから体が固まっていて、所々から音が鳴る

今の時間は19:35

もう夜か……早いなぁ

お風呂に入って寝ちゃおう

お風呂は部屋から離れた所にあるから結構歩かないといけない

まあ、多少の運動になるから
いいかもね

お風呂を出て、廊下を歩く

確か高貴な人はコントロール出来るんだっけ、？

なら、いつもここで働いてる吸血鬼の人達は？
高貴な人だったらここで働かないよね……

って、事は住んでる部屋に隔離されてる、とか？

だったら他の人間は怖いし、本人も怖いよね

ひた、ひた、

後ろから私とは違う足音がする

動機が早くなって仕方ない

体が震える

「A……」

私の名前を呼んだのは____だった