女の子の日 ページ24
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『…ｯｯ』
朝起きた瞬間に襲いかかってくる
全身のだるさに下腹部への痛み。
女の子なら誰もが月に1度訪れるあの日。
今回は疲労も溜まってたせいか比較的に重めで
なかなか身体を起こす事も出来ない。
『……今日の予定なんだっけ』
そう思いながら携帯を手に取り、
今日のスケジュールを再確認。
打ち合わせにダンスレッスン……。
何とか重い身体を起こし、
準備しようと立ち上がると思うように動かず
そのまま床に倒れ込んだ。
『……しっかりしなきゃ』
頭では思っても身体がついて行かない。
だからってメンバーに言うと絶対休まされるし……。
どうせリスナーさん達の前で顔出すわけじゃないし…。
そう思ってメイクすることは諦めて
マスクと帽子で誤魔化すことに決め、
ギリギリまで寝ようと再びベッドに潜り込んだ。
しばらくしてアラームの音で目が覚めた。
あまり体調は良くなってないけど
そろそろ家を出ないと遅刻してしまう。
そう思ってマスクと帽子を装着して
お気に入りのバッグをもって家を出た。
『おはようございま〜す』
そ｢おはよう｣
ば｢珍しく今日遅いじゃん｣
……普段いい加減のくせにこういう時には鋭いよね、ばぁうくんって。
『二度寝してた』
ま｢最近忙しそうだもんね｣
て｢ちゃんと休まなきゃダメだよ〜｣
ゆ｢……っていうか、しゆん来てないの誰か触れてやれよ｣
結局ギリギリになったけど、
いつも通りしゆんが来てない。
し｢おはざ〜す｣
そ｢はい遅刻｣
し｢いや、違うんだって！｣
ば｢お前の言い訳は聞き飽きた！｣
しゆんの遅刻について騒いでる3人を見ながら
部屋の隅に移動して椅子の上で丸まっていると
ゆ｢……ゆきむら今暑いからこれ持ってて｣
そうぶっきらぼうに言いながら
着ていたジャージを私の肩に掛けた。
『……ありがとう』
ゆ｢何が？…ゆきむら暑いだけだし！｣
ゆきむは私が女の子の日になった事に気付いて
身体を冷やさないようにそれとなくしてくれたんだけど
それを悟られたのが恥ずかしかったのか
お礼を言うとそのまましゆん弄りに混ざって行った。
しばらくしてスタッフさんが来て、打ち合わせが始まった。
来る前に薬は飲んだものの、
全回復までには至らず…むしろ副作用で頭がぼんやりする。
ば｢〜〜って思うんだけど…A聞いてる？｣
『あ、ごめん……』
ば｢お前今日ずっと上の空じゃね？｣
『……』
ば｢やる気あんの？｣
『……ごめん』
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作者名：SHiYuRiSu | 作成日時：2022年4月15日 18時
