話せることだけでいーよ。 ページ8
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「Aちゃんさー、もう迷惑かけちゃったとか思ってんじゃないでしょーね？」
「…え？なんで…それ…」
「あのね、言っとくけど、この状態、オレ迷惑だなんてこれっぽっちも思ってないから」
「でも…」
「よく考えてみてよ。
ここに連れて来たのオレだよ？
オレが気になんの！何で泣いてるか聞きたいの！
だから、全然迷惑じゃないの！
わかったら、ちゃんと話しなさいって」
「ご、ごめんなさい…」
「あー、いや…
謝んのはオレの方でしょ。
本当にごめんね。
オレ、さっきそんな怖かった？」
「違う…二宮さんが怖かったんじゃないです…」
「じゃ、そんな、ビックリした…？」
「驚いた…けど…そうじゃなくて…。
反対に、二宮さんの顔を見たら…
何だかすごく安心して急に気が抜けて、勝手に涙出ちゃって…。
自分でも、よくわかりません…」
「…あいつは、イケメン君は、このこと知ってんの？」
ビクッと身体を震わせて、Aちゃんは目を伏せて小さく頷いた。
え、ちょっと待って。
…何だよ…あいつ、この状況知ってんのに、Aちゃんこんなカッコで、あんな所にひとりってどーいう事なの！？
すんごいムカついたけど、あいつが彼氏って事は、今のこの立場は、Aちゃんにとってはオレよりあいつのが適任かもしんないってのが現実で。
「……。
あのさ、事情はわかんないけどさ…
もし、Aちゃんがオレよりあいつのが落ち着けるんなら、あいつんとこに送るけど…」
「やめてくださいっ！！
絶対にイヤです！
もう戻りたくありません！！……ぁ！」
オレの言葉を遮って一気に叫んでから、Aちゃんがハッと気づき、しまったといわんばかりに唇を噛んで目を逸らす。
…は！？
もう戻りたくないって…
んだよ、それ…！？
思わず叫んでしまったってやつ…？
Aちゃんは、こんなこと言うつもりじゃなかった！という苦しそうな表情をして、また俯いた。
それって…
あいつと何かあったって事…だよね？
「あいつと、何があったの？
…オレに話せることだけでいーから、ひとりで抱えてないでさ、話してくんない？」
「でも…」
「大丈夫。話せることだけでいーよ。
仕事と一緒でさ、どこかで発散させないと、溜めこんだままじゃ壊れちゃうでしょ？」
「う…」
「あいつと…会ってたんだよね？」
タオルで顔を押さえたAちゃんは、少しの間を空けて、こくりと頷いた。
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kico(プロフ) - ゆたさん» ゆたさん初めまして^^わあ、懐かしい話にコメント頂けて嬉しいです！柔軟剤は実在してないんですよ。匂いのイメージは昔使っていた柔軟剤ですが今は主流のアロマ系に押されて見なくなりました;;優しい匂いで好きだったのになあ。嬉しいご感想もありがとうございました♪ (2016年4月30日 12時) (
レス) id: d5099234ba (このIDを非表示/違反報告)
ゆた(プロフ) - 初めまして。お話に引き込まれて一気に読みまくりました。久々に胸キュンで切ないお話に出会えてすごーく嬉しかったです(*^^*)質問なのですがこのお話に出てくる柔軟剤は実在するのですか？匂いが気になってます。 (2016年4月29日 18時) (レス) id: ea4630928f (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - うさぎさん» コメントありがとうございます♪早くお互いの気持ちに気付いてほしいですよね。…あ、その前に主人公ちゃんは自分の気持ちに気付かないと！次回移行からスタートになりますが、ぜひ覗きにきてやってくださいね^^＊ (2014年12月14日 2時) (レス) id: e6fa685b25 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 二宮さんと主人公のこれからがすっごく気になります！主人公、早く二宮さんの気持ちに気付いて！次の更新楽しみに待ってます（＾ω＾） (2014年12月14日 0時) (レス) id: 7389c1c53c (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - しろさん» 人間いろいろ経験すると難しく考えてしまうけど、頑張って一緒に進んでほしい＞＜///！！←自分で書いてて言ってます(笑)話が終盤に向けて少しずつ動き始めますが、これからもどうか見守ってやってください♪ (2014年12月12日 11時) (レス) id: e6fa685b25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kico
| 作成日時：2014年11月26日 6時
