初耳 ページ17
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「でも…私たち…形のないこの状態で、本当にずっと一緒にいても…いいのかな…」
急な話で戸惑いを隠せずに小さく呟くと、和也がふはっと笑う。
「お互いがいいなら、いんじゃない？」
「でも…」
顔を上げると、和也が耳まで赤くなっていて。
「…あのさ」
「なに？…きゃっ！！」
抱きかかえられたままベッドに押し倒された。
え、ちょっと…！！と慌てると、ふふんと笑って額にちゅっとキスを落されて。
和也のひんやりした指先が、ゆっくりと私の頬に伸びた。
「…前にね。事務所の偉い人んとこに、Aとのこと話しに行ったことがあんの」
「えっ！？いつ！？」
「ニッシーたちが結婚して、あいつがハワイで式挙げたりした、ちょーどあのすぐ後あたり…かな」
和也は同年代で役者仲間の俳優さんの名を挙げた。
あ…
あのときだ…。
「ちょっと…それって、もう2年以上も前じゃない！」
目を丸くした私に、和也がニヤリと笑った。
「ねー。もうあれからそんな経つんだもん、早えなー(笑)。
そん時はさ、別に今すぐAとどーこうしたいとかさせてくれとかじゃなくて、ただその時点でオレなりに筋を通したかっただけなんだけど…
偉い人はぜんっぜん聞く耳持たずでさ、まー、見事に敢えなく玉砕(笑)。門前払いだったのよ」
「うそ…。
知らなかった…初耳だよ…」
「アナタには言えないでしょ、だってダメだったんだから(笑)。
ま、そのダメだった時のカッコ悪い話は、いまどーでもいーや。
でね、そん時にー…」
和也の指先が、ゆっくりと私の頬の稜線を慈しむように辿っていく。
「オレ、それまでの素行が信用されてなかったからさ、偉い人から『これからの話はまだできないけど、代わりに日常の生活くらいキチンと管理してもらったら？』って言われたの。
してもらえつってんだから、人に頼めってことじゃん」
「えっ…？」
「人選は任せますとも言われた。つまりはAに頼んでずっと一緒に居てもらってもいーよってことだよね。暗にね。
だって、真面目に日常生活管理するなら、ずっと一緒に居なきゃできないんだから」
くふふと笑う口角が上がる。
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kico(プロフ) - 莉依さん» わーい、莉依さん待っていてくれてありがとう＞＜！嬉しいです！！ (2020年9月7日 0時) (
レス) id: 890f6f329d (このIDを非表示/違反報告)
莉依(プロフ) - お待ちしてました＼(^-^)／ (2020年9月5日 23時) (レス) id: 5677d3abc5 (このIDを非表示/違反報告)
ひい(プロフ) - はい！次も楽しみにしていますね！ (2015年4月5日 1時) (レス) id: 0949fb1976 (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - ミントさん» ミントさん、こんにちは^^キューンとしてもらえたのなら良かったです^^＊壁話の続きは準備に時間を頂いてその分スピードアップして駆け抜けたいと思っています。甘い終着点までお付き合いいただけたら嬉しいです＞＜/// (2015年4月1日 4時) (レス) id: e6fa685b25 (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - ひいさん» ひいさん、こんにちは^^リアルタイムに浸っている妄想を形にしてしまいました///その時点で書きたい話を書いているので時間軸を行ったり来たりしていますが、リアルタイムな話もいくつかあるので、また良かったら覗いてやってください^^ (2015年4月1日 4時) (レス) id: e6fa685b25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kico
| 作成日時：2015年3月30日 12時
