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とんだ疫病神じゃねぇか ページ7

「おぉ、RPGに出てきそうだな…。」

『外装だけじゃなく、中もかなり金かかってるぜ。』

「…詳しいな。」

『そりゃ仕事の関係で。あそこ、遊園地があるんだよ。』

ユウキが指差した方を見上げると、屋上にはジェットコースターや観覧車のような物が見えた。

『中で五千円以上の買い物したら全部乗り放題。』

「ほぉ…。」

一生そんなトコ行かねぇけどな。

話しているうちにデパートはもう目の前だ。

「よし、早く買って帰るか…。」

するとユウキは俺に爽やかな笑顔を向ける。

『へぇ、俺の睡眠妨害しといてすぐ帰る?それは許せねぇな。』

……黒い。笑顔が黒い。

『今日は俺にも付き合ってもらおうか。』

「…なんだ?」

恐る恐る訊いてみる。

『ゲーセン!もうずっと行ってないしさ、遊んでこうぜ。』

なんだ、遊園地じゃないんだな。

まぁそれも悪くないか。

そう思った時。

「私も遊びたいですっ!」

「『!!?』」

俺のポケットから声が聞こえた。

ま、間違いない…。

ケータイを取り出し、画面を確認すると…。

「お前なんでついて来てんだよ!!」

「ふっふっふ…私はどこにだって入ることが出来るんですよ!?」

画面の中に"してやったり"とでもいうような笑顔のエネがいた。

くそっ、どうりでケータイを持ってけって言うはずだ…!

『シンタロー、なんだ?』

「!」

そうだ、今はユウキがいる。ひさびさ遊びに行くっつうのに邪魔されてたまるか…!

「おい、今すぐ家に…」
小声で言うが、すでに手遅れ。

「おぉ!!ご主人のお友達ですか!?」

エネが過剰反応、その声にユウキは横から俺のケータイを覗きこんだ。

「いやぁ、ご主人がお世話になってます!」

『え…何この娘、何かのプログラム…?』

うん、そりゃ戸惑うよな。

するとエネは満面の笑みで自己紹介を始めた。

「ご主人の元気いっぱいアイドル、エネちゃんです!以後お見知りおきを!!」

何がアイドルだ、とんだ疫病神じゃねぇか。

『…ついに二次元に手を出したか、シンタロー。』

「いや、違ぇよ?話せば長くなるけどそんなんじゃねぇよ?」

「ご主人、行きましょう遊園地!!」

こいつ、いつから話聞いてたんだ。

『え、実体化して乗ろうとか出来るのこの娘…?』

「いえ、それは出来ません。」

どんな思考回路してるんだ。

「何も乗れねぇなら行く意味ねぇだろ、行かねぇよ。」

「っ…ご主人の馬鹿っ、童貞ヒキニート!!」

突然エネは画面から消えてしまった。どうやら怒らせてしまったらしい。

「おーい…?」

『童貞…ヒキニート…www』

オイそこ、笑うな。


それお前が危険人物www→←はいはい、アイシテル



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稀羅(プロフ) - 生クリィ〜ムさん» エネちゃんかわいいですか、ありがとうございます!!これからもエネちゃんに注目してやって下さい!応援ありがとうございました! (2014年3月28日 21時) (携帯から) (レス) id: 0a116ef314 (このIDを非表示/違反報告)
生クリィ〜ム - エネマジかわいいわー更新頑張ってね〜〜 (2014年3月28日 15時) (レス) id: 4489838bdb (このIDを非表示/違反報告)
稀羅(プロフ) - Luis Seidi Hissatomiさん» 応援ありがとうございます、今後もよろしくお願いします!!   稀羅 (2014年3月26日 22時) (携帯から) (レス) id: 0a116ef314 (このIDを非表示/違反報告)
Luis Seidi Hissatomi(プロフ) - 続き頑張ってください (2014年3月26日 16時) (レス) id: 795643eca4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:稀羅 | 作成日時:2014年3月24日 21時

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