目に残す彼はまさかのシンタローの親友【カゲプロ・男主】

コイツが言うなら相当ヤバイヤツなんだろう ページ16

振りかえると、猫目の男が涙目で笑っていた。

「…ん？あぁ、ごめんごめん。あんまり可笑しかったもんだからつい、ね。」

フゥッと息を整える。

こんな時に笑ってられるなんて…。

『おい、誰と話して…。』

ユウキも振りかえる。その瞬間。

『――――！』

「やぁ、また会ったね♪」

猫目のヤツがニコニコと言葉を返した。

なんだ、知り合いか？

「それにしても君、さっきからずいぶんと面白い"目"をしてるね。」

「へっ？」

突然顔を覗きこまれ、思わずマヌケな声が出てしまう。

『おい、コイツ絶対ヤバいヤツだから話さない方がいいぞ絶対に。』

「えﾞ。」

ユウキが言うなら相当ヤバいヤツなんだろう…。

「待って!そんなんじゃないから、怪しい者じゃないから!!」

『怪しいヤツじゃないって言うヤツ程怪しいだろ!!』

ユウキの言い分にも一理あるな…。

猫目の男は必死に俺達を呼び止める。

「"何かしてやろうかな〜でもチャンスが無いな〜"…そうでしょ？」

「！な、なんでそんなこと…。」

「なんとなくってカンジ。実際はどうなの？秘策有りって感じかな？」

見つめるその目は俺を捉える。

「…三十秒。」

『シンタロー…？』

「この手が自由になって三十秒もあれば、確実にコイツらの目を丸くさせてやれる…！」

すると、ユウキは縛られた手のまま指を鳴らした。(器用なヤツだ。)

『そっか、俺達には勝利の女神がついてんじゃねーか！』

「まあちょっと癪にさわるけどな。」

「へぇ…そりゃすごいや。勝算は何パーセント？」

「悔しいけど…。」

悔しいけど、確信してる。

「百パー。」

だから何、そのイケメンスキル。→←お前のキレたら黒くなるその笑顔ってなんなの

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