目に残す彼はまさかのシンタローの親友【カゲプロ・男主】

お前のキレたら黒くなるその笑顔ってなんなの ページ15

やつらの人数はここだけで九人…受けとり役が一人と、シャッターを落として館内放送の回線を操作してるヤツがもう一人…。

最低でも十一人はいるはずだ。


『何が安全だ、瓦解しまくってあっさり利用されてんじゃねーか…!!』


「ってお前もちょっとは冷静になれ！」

ユウキはブツブツと何かを呟いている。

『生きて帰ったらムショにブチ込んでやる…。』

…本当に短気なやつだ。

『こう、念力とかでシャッター開かねぇかな…。』

「アホか、どんな思考回路になって―」

待てよ、シャッター…？

頭の中でキラリと何かが輝く。

そして。

「――！そうだ…!!」

シャッターなら開けれるじゃ…いや、でもこの状態じゃあダメだ…。

「はぁ…ダメだ…。」

『あぁダメだな、手がこれだしよ。』

ユウキの言葉に俺は一瞬ドキリとする。

「な、なんだよ…俺の考えてること分かったのか？」

『おぅ。手が縛られてるからあのアホ面殴りたくても殴れねぇよな。』

「アホはお前だろうが！殴ったその時に他のヤツラに殺られるだろ！」

次の瞬間、


「――痛っ!?」

突然、男は後頭部を抑える。そして――

「おいテメェ！誰の頭殴ってんだゴルァア!!」

「うぐっ…!?わ、私じゃありませぐはっ!!」

突然の、謎の仲間割れ。

「なんだ？誰も殴ってねぇのに…。」

ふとユウキを見ると、コイツは満足そうにその様子を見ていた。

「…お前のキレたら黒くなるその笑顔ってなんなの…。」

『イケメンスマイルと呼んでくれたまえ。((キリッ』

いや、たしかにイケメンだけども。


「――くくっ…。」

…えっ？

話をしてると後ろから含み笑いが聞こえた。



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