Kleinod Ⅳ (ページ8)

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ジェシー「でもさ、慎太郎。俺としてはさ、樹と大我にも信じてほしい訳。こーちの事」
森本「そりゃそうだ」
このまま、内部で対立なんて事になってしまうのは森本もジェシーも嫌だった。
ジェシー「だからさ、俺らもちゃんと証拠探ししないとな、って」
森本「高地が信用される為の証拠探し？」
ジェシー「うん。俺らさ、大我みたいにいっぱい情報知ってる訳でも樹みたいに諜報してる訳でもないけどさ、俺らにしか知らない情報ってあるじゃん？」
森本「…研究所での事？」
ジェシー「oh それは慎太郎だけだけど、エイルさんの事」

2人に共通している事、それは「エイル博士と親しくしていた事」だ。
情報としての証拠探しは劣るかもしれないけど、実体験からの証拠探しは自分たちの方が勝るだろう。
例えば、研究所の裏事情とか、プロジェクトの裏側とか、その時にエイルがどう動いていたか、とか。
きっと、それがいつか何か真相を掴む手掛かりになるかもしれないし、そこから高地とエイル博士が裏で手を組んでいないという証拠も見つかるかもしれない。

ジェシー「だってさ、大我もきっとこーちの事疑いたくはないはずだって！証拠見つけりゃそれでみんなハッピーエンドっしょ」
森本「俺も早く樹安心させたいしなぁ」
ジェシー「ってかそうと決まれば早速探しに行こうよ、時間は待ってくれねぇぞ～！」
森本「よっしゃ！いっちょかましますか！」
最早宝探しでもするのかといったテンションのまま、2人は揃って訓練室をバタバタ、と出た。