生誕祭 〜4〜 ページ4
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各自、役割や当日持ってくるものなど決められてその場は解散。
家に帰ってから私はワクワクしながら準備を少しずつ進める。
あ、あれも必要。
これも必要。っていう具合にね。
そうしてやっと待ちわびていた日曜日。
あぁ、長かった...。
若武の家に着き、飾り付けをしながら思わずニッコリとしていると黒木くんに話しかけられる。
「アーヤ、ご機嫌だね。何かいいことでもあったの?」
「えっと、今日が楽しみすぎて、最近まだかな。って思ってたからようやくきた!って思うと嬉しくて。」
そう言うとクスッと笑われる。
「そうなんだ。そんなに楽しみだったんだね。小塚のサプライズパーティ。」
「うんっ!」
すると、黒木が少し目を細め小さく何か呟いたんだ。
でも、それはあまりにも小さな声で私には聞こえなかった。
「ごめん、ちょっと聞こえなかった。何て言ったの?」
そう尋ねるといつも通り余裕のある艶やかな笑みを浮かべポンッと私の頭に軽く手を乗せた。
「ううん。何でもないよ。ただワクワクしているアーヤが可愛いなって思っただけ。」
その言葉に赤くなる。
「もう、黒木くん!からかわないでよ!」
そんな私を見てクスクスと笑いながら黒木くんは若武に呼ばれて立ち去っていった。
一体何だったんだろ...。
少し疑問に思いつつも、壁に事前に作っておいた折り紙などを貼り付けていく。
その後も若武と上杉くんが喧嘩したり、それをまた翼がからかって取っ組み合いになったり、忍が無駄に天然を発揮させていったりなどワイワイ騒ぎながらようやく飾り付け終了っ!
あとは小塚くんを待つだけっ!
みんなでクラッカーを用意してドアの前で立って待ち構える。
「早く小塚来ねぇかなぁ。」
「いや、まだ約束の20分前だぜ?いつも10分前くらいに来るってお前も言ってたじゃん。」
「そうだけどさぁ。」
「っていうかさ、小塚入ってきた時、なんて言う?」
「そりゃ、"小塚、Happy Birthday "だろ。」
「あ、その順番?俺、いつも先にHappy Birthday って言ってからそいつの名前叫ぶ派なんだけど。」
「え、マジで!?そっちが先!?」
「あ、俺もHappy Birthday が先。」
「そうなのか...。じゃあ、これも多数決取るか。じゃあHappy Birthday が先派のやつ挙手!」
すると、私と若武、忍以外のみんなが手を挙げたんだ。
つまり、3対3。
どうする?とみんなで顔を見合わせた。
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セダム(プロフ) - 利衣子さん» アーヤちゃんたちが通っている秀明という塾の伝統的なジャンケンらしいですよ!詳しくは"学校の都市伝説は知っている"の 20 秀明ジャンケン の216ページ辺りに載っているので是非読んでみてください* (2019年12月5日 1時) (レス) id: 188dd23746 (このIDを非表示/違反報告)
利衣子 - あの秀明じゃんけんてなんですか? (2019年12月4日 20時) (レス) id: 77f3349879 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - セダムさん» うん、よろしく! (2018年10月29日 18時) (レス) id: 8828372d2c (このIDを非表示/違反報告)
セダム - 愛さん» いえいえ、こちらこそ誘ってくれてありがとう!よろしくね! (2018年10月29日 18時) (レス) id: 0373634970 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - セダムさん» セダム、合作の話美波から聞いたよ!一緒にしてくれてありがと!おかしく感じるかもしれないけど、私と美波で企画したから、ありがと!かな? (2018年10月29日 17時) (レス) id: 8828372d2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セダム | 作成日時:2018年10月22日 19時