10. ストロベリーティー 2 ページ12
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キャンディを口内で味わって幸せを感じながら視線を隣へ。すると、バンビは何処か安心したかのような、そんな表情でこちらを見ていた。
「こんな所で役立つとはな……」
『……？』
バンビの視線は、こちらから逸らされた、というよりは自然に前方へと移ってゆく。
「オレじゃ上手く元気づけてやれねーからよ」
独り言とも思えるかのような小さな声は、通行人の会話に打ち消されそうになりつつも、確かに私の鼓膜を揺らした。
あぁ、そうか。バンビは私の不安を感じ取って、励まそうとしてくれていたんだ。
そう気づいたとき、ただただ甘い口内のキャンディに、優しい味が混ざったような気がした。
『……何言ってるの。私、むしろバンビから元気しかもらったことないんだけど！！』
勢いでそう言った。でも、全くの本音。
私の返答の内容故か、私の声が大きかったからか。僅かに見開かれたバンビの目がこちらを向いて、再び視線が絡み合う。
うーん、何とも微妙な空気感。
いつもならここでバンビの皮肉が返ってくる筈なのに。
何でそんなに優しく笑うんだ……？
『……まぁ、たまにムカつく時もあるけどね』
「一言多いっつーの」
『ゴメンゴメン、じゃ今のなし。バンビホント神様最高めっちゃ好き』
「それはそれでキメェ」
『キ……！？！？』
「……さ、帰るぜ」
代わりに私が悪態をついてやったら、いつも通りに戻った。さっきの優しさはどこへやら。
キメェ、なんて言われてショックを受けている私を他所に、バンビはスタスタと歩いて行ってしまった。
『あ！ 待って、バンビ』
慌てて小走りでその後を追い、バンビの腕を掴んで引き止める。
『私、これから師匠の家に行こうと思ってて』
天敵サスケを倒すことは叶わなかったものの、一応報告を。ついでに時間がありそうだったら修行も見てもらおうと思っていたのだ。
「師匠？ あー、修行見てもらってるんだっけか」
『うん！ バンビも行く？』
「行くっつったって……オレその人のこと知らねーんだぜ」
『師匠はね、んー……多分25歳ぐらいのお兄さん。見た目ちょっと怪しいけど、優しいから大丈夫だよ』
「行く」
『わお、即答』
「…… (怪しいお兄さんの家に行くとか言われたら放っとけるわけねーだろ……)」
『話戻るけど、バンビ何でイチゴのキャンディなんて持ってたの？ 食べてるとこ見た事ないよ』
「…………チョウジに貰った」
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リアアカ厨 - 最&高！ (2019年4月3日 18時) (
レス) id: 8a79e93161 (このIDを非表示/違反報告)
いしだ(プロフ) - ミファルさん» わー！ ありがとうございます！ ギャグがちゃんとギャグになっているか不安だったのでとても嬉しいです(*´∨｀* ) (2016年7月7日 23時) (レス) id: f949291a40 (このIDを非表示/違反報告)
ミファル - 読んでいて楽しいです！思わず笑ってしまいました（笑）更新頑張ってください！蔭ながら応援してます！ (2016年7月4日 22時) (レス) id: 88acae9178 (このIDを非表示/違反報告)
いしだ(プロフ) - ミラクさん» 嬉しいです(*´∨｀* ) お転婆でよく暴走しますがこれからも宜しくお願いします(？)！ (2016年7月3日 14時) (レス) id: f949291a40 (このIDを非表示/違反報告)
いしだ(プロフ) - 黒兎さん» ありがとうございますぅう！ 亀更新ですがこれからも頑張って参ります！ (2016年7月3日 14時) (レス) id: f949291a40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いしだ | 作成日時：2015年11月30日 20時
