近くて、遠くて。 (ページ4)

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｢....え、｣

私の後ろに座ってるこの人はすっごいにこにこしてるけど

....知り合いじゃないよね？

慎太郎の方を見ても、
慎太郎も若干驚いてる様子だから
ここも別に繋がってるってわけでもない....？

｢....投げました？｣

『うん』

それがどうかしました？とでも言い足そうな表情で
私を見ているこの人

｢....なんで？｣

『面白そうだから？』

｢.....。｣

とんでもない人と出席番号が連番になってしまった

『田中樹』

｢はい？｣

『俺の名前』

｢高橋Aです｣

『おっけーAちゃんね、
俺は樹でもなんでもいいよ』

｢うーん、じゃあ樹くんって呼ぶ｣

『おおー、くん付け萌えんね』

高一ながらににじみ出るチャラ男感

｢樹くんが友だち１号だ｣

『俺もAちゃんが１号』

｢１号目は女の子が良かったんだけどな～｣

『俺も』

｢まじでチャラいんだけど(笑)｣

あくまで周りに迷惑にならないように小声で会話をする

ふと気になって慎太郎に目を向ければ
会話に入りたそうにずっと見てたから手招きすれば
すごいスピードでこっちにやってきた

『なにあいつ、軽トラかなんか？(笑)』

｢そう思ってもらえれば(笑)｣

結構ノリが合うらしく、
慎太郎と樹くんも友だちになった

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