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「…っはぁ……はぁっ…！」
どれくらい走っただろうか。私たちは、ハウスから少し離れたところに出た。
「ここまで来れば大丈夫か」
うん、もう夜明けに近いし、シャーナたちも起きる頃だろう。
「今から少しの間目を瞑ってね」
完全に怯えた様子の子達は、私の声に震えながら頷いた。
あんな技を見た後なら誰でもそうだろう。シャーナたちもそうだったし。
「『テレポート』」
「ただいま」
「あっ、Aー！おかえりなさい！」
私が帰ると、一番にロンが駆け寄ってくる。その光景に、ハウスの子達…いや、グローリー＝ベルの子達は驚いていた。
「えっ、え？」
「おい、ユウゴ。ビビりすぎだろ」
「う、うるせぇ！ビビってねぇよ！」
この会話だけでわかった人もいるだろう。…そう、このグローリー＝ベルの子達はユウゴ達と脱走した子達なのだ。
昨日の定時連絡で聞いた時はびっくりしたよね。イザベラがママになる頃にオジサン達はゴールディポンドに入る。つまり、この頃に脱出していたという事だ。
私が説明するよりも先にこの子達は分かってたんだろう。あれは演技だ。
「さ、説明しなくても分かっているんでしょう？」
「っ…なんで分かるんだ。お前、さっき半鬼だとか言ってたな。じゃあ…ハウスの奴らと仲間なのかよ！！」
原作でも思ったが、ユウゴって扱いが分からないというか…ふわふわしてるよね。
「さっきの言葉、聞いてなかったの？言ったじゃん、助けに来たって」
「そういえば…」
と、ルーカスが呟く。その呟きに対して、ユウゴが反応する。
「おいルーカス！何簡単に騙されてんだ！」
「騙すも何も…助けてくれた恩人じゃないか」
「そうやって俺らを喰うつもりなんだよ！」
と、二人は言い争い、結果的に私が制する。
「心外だな。私は半鬼と言ったでしょう。人は食べない、というか食べたくない。共食いしてるようなもんだよ？」
「それに、私は君ら食用児を助ける為に動いてるんだ。噂は聞いてるんじゃないかな？半鬼が各地の農園から食用児を攫っているっていう噂」
私のその言葉に押し黙るユウゴ。何か言いたそうな顔をしているが、私が人を喰わないと断言したことによってこの話は終了となった。
あれから一ヶ月経つが、未だに警戒を緩めてくれないユウゴ。ルーカスやダイナは打ち解けてくれたが。
「人を喰わねぇなんて…信じねぇ」
…仲良くなるのはまだまだ先かもしれない。
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白狐(プロフ) - けんまおし1016さん» コメントありがとうございます！ 応援して下さり本当にありがたいです……！ いつ再開させるか分かりませんが、きっと(多分)また更新し始めると思うので気長にお待ちくださいませ……！ 面白いと思っていただき良かったです🥰 (2022年8月8日 20時) (
レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - 更新頑張ってください！とてもおもしろいです！ (2022年8月8日 7時) (レス) @page18 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 夜桜桜愛さん» コメントありがとうございます！ ああっ、すみません！ 更新ストップさせちゃって……。今日か明日……もしくは来週……出来たら更新しますので。頑張ります！ (2021年9月19日 15時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜桜愛(プロフ) - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2021年9月19日 15時) (レス) id: 612a16ad5c (このIDを非表示/違反報告)
月狐(プロフ) - ありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです。まだまだ続く予定なので、応援していただけると幸いです！ (2021年6月12日 23時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2021年2月6日 22時
