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その日は、珍しく夢を見た。
前世…ここに来る前の世界の夢だった。内容としては、私が4、5歳くらいの時、泣いているところをお母さんに慰めてもらっている夢だった。
第三者目線から見ると、なんだかおかしな感じだった。それも、私が二人いる訳で。
ただ、一度私とお母さんの目が空い、ニコッと笑ったのだ。それも、幼子を慰めるかのような。
何故か無性にお母さんに抱きつきたくなり、駆け出すとそこで夢は終わった。いや、ソンジュに叩き起されたのだ。
「お前、泣きそうな顔してたぞ」
起こしてくれたソンジュの第一声はこれだった。泣きそうな顔？私にとっては嬉しい夢だったのに。
なんで、泣きそうな顔なんだろう。
久しぶりにお母さんと会えたから？幼い私が泣いているのを見て、貰い泣きをしそうになっていたから？
…後者は絶対無いな。
まぁ、所詮夢の話だ。深く考えていてもしょうがない。
そう思って朝ご飯の支度を始めた。
「ねぇ、ソンジュ。なんだかA、無理してないかしら」
Aが支度をしている間、私とソンジュは小さな声で話をしていた。
「お前もそう思うか。朝も泣きそうな顔してたからな…」
「泣きそうな顔？…ソンジュ、貴方何したの」
「何もしてねぇよ！」
ソンジュが何かをした訳でもなく、泣きそうな顔…。これは聞く必要がありそうね。
「…少し、心当たりがあるわ。私から聞いてみるわね」
「あぁ」
＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿
朝ご飯を食べ終え、狩りに行こうと思ったのだが、なんと珍しくムジカも行きたいと言うのだ。
何か話があるのかと思い、了承したが、一向に話す気配が無い。私は気まずくなり、なにか喋ろうと口を開く…が。ムジカによって遮られてしまった。
「ねぇ、A。貴女、前の生活が恋しいの？」
「っえ？」
何故だろう。別にそんな事無いはずなのに、図星を突かれたような感じがする。
「ソンジュから聞いたわ。朝、泣きそうな顔をしていたんでしょう。A、前にこの世界じゃないところから来たと言っていたから…そうなのかなと思ったの」
途切れ途切れだが、ハッキリとそして少し寂しそうに言うムジカ。
そんなことない、そう言える筈なのに言えない。…ムジカが言っていることが正しいのか、それとも、朝の夢の内容と掠っているからか。
多分、どちらもなんだろう。
私は何も言えず、俯いてしまった。
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白狐(プロフ) - けんまおし1016さん» コメントありがとうございます！ 応援して下さり本当にありがたいです……！ いつ再開させるか分かりませんが、きっと(多分)また更新し始めると思うので気長にお待ちくださいませ……！ 面白いと思っていただき良かったです🥰 (2022年8月8日 20時) (
レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - 更新頑張ってください！とてもおもしろいです！ (2022年8月8日 7時) (レス) @page18 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 夜桜桜愛さん» コメントありがとうございます！ ああっ、すみません！ 更新ストップさせちゃって……。今日か明日……もしくは来週……出来たら更新しますので。頑張ります！ (2021年9月19日 15時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜桜愛(プロフ) - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2021年9月19日 15時) (レス) id: 612a16ad5c (このIDを非表示/違反報告)
月狐(プロフ) - ありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです。まだまだ続く予定なので、応援していただけると幸いです！ (2021年6月12日 23時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2021年2月6日 22時
