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「お前の口からその言葉が出るのを待っていた」
そうポツリとソンジュが呟いた。
え、てことは…
「私が独り立ちする理由知ってたの…？！」
「あぁ、ムジカに聞かされてな」
「あら、その割には物凄くしんぱ…」
「ああぁぁぁ！！」
そっか、知ってたんだ。ならなんで聞いたんだろう。気になって聞いてみると。
「お前の覚悟を試したんだよ」
その一言だった。
でも、なんだか応援してくれている感じがして、凄く嬉しかった。
「てか、ムジカはさっき何を言いかけたの？」
「え？あぁ、それは…」
「おい、ムジカ！」
「ふふっ、冗談よ」
二人には話が通じているみたいだった。途中で止められると気になるんだけどな。まぁ、いいか。
独り立ちをするのは、もう少し先。今日は、念の為早めにソンジュに話しただけなのだ。
だから、もうちょっとだけムジカとソンジュと居られる。そう思うと、少しだけ緊張が解れた。
「A、覚えてる？私達が最初に会った時のこと」
今夜は一緒に寝ようとムジカが誘ってくれたので、またまた女子会を開いている。
「ふふっ、勿論。私が森で倒れていて、ムジカとソンジュが助けてくれたんだよね」
「懐かしいわね」
思えば、あの時からもうこんなにも時が過ぎている。時の流れは早いっていうけど、本当なんだなとしみじみ思う。
「A、あの時お礼言ってくれたでしょう？」
「え、うん」
そりゃ…助けてくれたし。お礼を言うのは当たり前なんじゃ…。
「私、嬉しかったの。ありがとうってその一言だけど…」
「ムジカ…。お礼を言うのはこっちの方だよ。あの時二人が助けてくれなきゃ私はここにいない。…本当にありがとう」
たった一言で嬉しいと言ってくれる、最高の友達に会えて私も嬉しいよ。
二人と過ごすのはあと残り何日だろう。正直言うと、独り立ちは物凄く心細い。漫画やアニメで知っている世界だとしても、詳しくは分からないところもあるわけだし。
でも、今こうしている間も誰かが出荷されていくのかもしれない。そして、レイの様なハウスの秘密を知っていて、黙って見送るような子もいるかもしれない。
そんな子達を救いたい。
これは私の願望であり、自己満でしかない。けど、ムジカのように…たった一言で嬉しいと言ってくれたり、喜んでくれたりするのなら。
私は危険を犯してでも食用児達を救う。
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白狐(プロフ) - けんまおし1016さん» コメントありがとうございます！ 応援して下さり本当にありがたいです……！ いつ再開させるか分かりませんが、きっと(多分)また更新し始めると思うので気長にお待ちくださいませ……！ 面白いと思っていただき良かったです🥰 (2022年8月8日 20時) (
レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - 更新頑張ってください！とてもおもしろいです！ (2022年8月8日 7時) (レス) @page18 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 夜桜桜愛さん» コメントありがとうございます！ ああっ、すみません！ 更新ストップさせちゃって……。今日か明日……もしくは来週……出来たら更新しますので。頑張ります！ (2021年9月19日 15時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜桜愛(プロフ) - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2021年9月19日 15時) (レス) id: 612a16ad5c (このIDを非表示/違反報告)
月狐(プロフ) - ありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです。まだまだ続く予定なので、応援していただけると幸いです！ (2021年6月12日 23時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2021年2月6日 22時
