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あの事件以来、私達の警戒心は一層強まった。何か足跡があればその足跡とは別の方向に進んだり、音がすればソンジュが戦闘態勢に入る。そんな毎日だった。
そんな生活に無理がたったのか私は毎夜魘されていた。
「A、今日も魘されていたわよ」
「うん…。最近全然寝れない」
いつ鬼が来るか分からない状態で警戒しているので、ずっと脳が起きているのだと思う。この警戒状態が終わらなければ、ずっと魘されるんだなと頭の片隅で考えていた。
「倒れる前に寝とけ」
そう言ってソンジュが寝かせてくれたが、やっぱり寝れない。
ならばここで時間軸を整理しておこう。少しは胸のつっかえが取れるといいけど。
あの農園にはイザベラがいた。つまり、まだエマ達は産まれてすら居ない。となると、脱獄計画はまだまだ先か。出来ればイザベラの年齢が知りたいけど…そう上手くいかない。
「ぶわっ！！」
「ちゃんと寝てろって言っただろ」
「はいぃ…」
ソンジュに起きていることがバレてしまい、これ以上考えるのは無理だと悟る。んー…でも寝れないんだよな。
羊を数えたら寝れるかな。そう思って、頭の中で羊を数え始めた。
丁度羊が100を超える時、眠気がふわんときた。やっと寝れる…そう思ったのも束の間、またあの時の気配がした。
勿論、ムジカもソンジュもその気配に気づき、戦闘態勢に入る。ただ、私はと言うとやっと来た眠気を払えず、瞼が閉じようとしていた。
「A、起きろ。敵襲だ。…っておい、此奴今寝たぞ」
「あら…久しぶりに眠れた様だし…起こすのも気が引けるわね」
「…ッチ。ムジカ、Aを彼奴に乗せて走れ。俺は後から行く」
ソンジュのその言葉に黙って頷き、Aを乗せてその場を去る。
その間もAは寝ており、騒ぎに全く気づいていなかった、が。
「…おい、俺達の邪魔をするのなら手加減はしねぇぞ」
ソンジュのその言葉だけはしっかり聞こえていた。
「ん…？」
パチパチという焚き火の音で目を覚ました。周りをぐるりと見渡すと、先程いた場所とは違うことに気づく。
「あら、起こしちゃったかしら？」
「あ、ううん。そうじゃなくて…」
ムジカは、少し言いづらそうに口を開く。
「…Aが寝た後、野良鬼が襲ってきたの。それで、ソンジュが食い止めてくれてるんだけど…丁度戻ってきたみたいね」
ソンジュの気配がし、後ろを振り向くと返り血まみれのソンジュが立っていた。
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白狐(プロフ) - けんまおし1016さん» コメントありがとうございます！ 応援して下さり本当にありがたいです……！ いつ再開させるか分かりませんが、きっと(多分)また更新し始めると思うので気長にお待ちくださいませ……！ 面白いと思っていただき良かったです🥰 (2022年8月8日 20時) (
レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - 更新頑張ってください！とてもおもしろいです！ (2022年8月8日 7時) (レス) @page18 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 夜桜桜愛さん» コメントありがとうございます！ ああっ、すみません！ 更新ストップさせちゃって……。今日か明日……もしくは来週……出来たら更新しますので。頑張ります！ (2021年9月19日 15時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜桜愛(プロフ) - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2021年9月19日 15時) (レス) id: 612a16ad5c (このIDを非表示/違反報告)
月狐(プロフ) - ありがとうございます！面白いと言っていただけて嬉しいです。まだまだ続く予定なので、応援していただけると幸いです！ (2021年6月12日 23時) (レス) id: 8c0c53f143 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2021年2月6日 22時
