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◆SIDE-M◆
『昔から言葉も行動も正直ね』
それは確かにそう。思い出すと反省しかない時期もある。
不機嫌なのは態度に出るし、尊敬してる人に反抗期ぶつけちゃったし、物に当った事も多々…。
それからは全部態度に出せば良いってモンじゃないっていうのも分かったから、改めたけど。
やってしまった事は取り返すのが大変だっていうのも、十分に分かった。
でも、みんなが離れていった訳じゃない。丁度良い距離感から見守ってくれる人もいる。
だから、「１人じゃない」って知って。
だから、「１人じゃない」って、俺の周りの人達には知って欲しい。
「逢えて本当に嬉しい」
『うん、逢えて嬉しい』
「諦めなくて良かった」
『諦めないでくれてありがと』
「愛おしい、って気持ち」
『うん、そんな感じだね』
「今までを考えると奇跡だ」
『そうだね、奇跡みたいね』
「これからは一緒にいられる」
『うん、一緒にいられるね』
「辛い事とか悲しい事とかさ」
『うん、半分こ、だよね？』
「嬉しい事とか楽しい事もね」
『うん、半分こ、したいね』
「俺、本当に嬉しいんだ」
『私も、本当に嬉しいよ』
両手を握って、おでこをコツンと合わせる。それに何だか安心して、自然と微笑んでしまう。
昔はコレやったら鏡合わせみたいだったけど、俺ら結構違うトコも多いんだな。
Aには幸せになって欲しいし、俺も幸せになりたいし、あいつらも幸せになって欲しい。
近くに居るだけで、傍に居るだけで、こんな気持ちになれるって、俺は恵まれてる。
……もっと早く知りたかったけど(笑)
その分、大切にするし、大切にできる。そんな不思議な自身が湧いてくる。
それに。
Aにとっての『片割れ』は、俺だけだって思うと、ちょっと優越感もある。
「A、俺らに愛はあると思う？」
『そりゃあ、あるでしょう(笑)』
「だよね(笑)」
『だって、ハンブンだもの』
「だよな、ハンブンだしな」
『これから、また、ヨロシクね』
「うん、これから、ヨロシクな」
from 「ふれあうだけで/三浦大知」
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