最後の約束２ ページ37
雅紀side
高校生としてスタートをはじめた俺たち
人間、第一印象が全てだとか言うでしょ？
いや、もうすでに
第一印象は終わってるんだけど…
先週の金曜日に入学式が終わり、
土日を使って寮の部屋で荷物整理
もちろん終わらなかったんだけどね
潤「ペンケースってどこに入れたっけ〜？」
雅「え〜？俺知らないよ〜？ってか、俺の鞄どこ〜？」
荷物整理を終わらせなかった結果がこれだ
朝になってバタバタと…
雅「…あ、ねぇ潤！急がないと朝食時間が！」
潤「今何時！」
雅「7時半前！」
潤「50分まででしょ！？ヤバイじゃん！」
食堂は基本ずっと開いてるけど、
朝食のメニューを作ってもらえるのは7時50分まで
朝食のラストオーダーってやつ！
雅「あ、あったぁ〜！！」
潤「もう行こ！並ばないと間に合わない！」
雅「お腹減ったよ！急げぇ〜！」
この2日間でわかったこと
一つ、食堂は大体混雑するから急ぐべし！
二つ、混雑する場所は時間をズラすべし！
三つ、部屋で出来ることは部屋でするべし！
全寮制の学校だからさ、
まあ人が群がるわけで…
雅「…潤、平気？」
潤「ん…」
雅「これからはご飯、部屋にしよっか」
潤「いいよ、別に。まさが気にすることじゃないから」
本人はこう言ってるけど、
絶対心の何処かで傷ついてる
潤は小学生の時に事故に遭って、
命に別状は無かったけど
右脚に麻痺が残ってしまった
腰を強く打ったんじゃないかって
歩き方がぎこちなくて、
車椅子も勧められたけど断った
行動範囲が狭くなるのが嫌なんだって
雅「潤は座ってなよ。日替わりでいい？」
潤「うん…、いつもごめんね…？」
雅「何度言えばわかるの？そこはありがとうでしょ！」
潤「ふふ、うん、ありがとう」
雅「んじゃ、ちょっと待っててね！」
お盆持って転んだら大変だから、
俺が潤の分も持っていくようにしてる
必ずと言っていい程、
ごめんねを言ってくる
俺としては、ごめんねよりも
ありがとうの方が嬉しいんだけど
癖なんだよね、きっと
だから俺が教えてやるんだ
迷惑じゃないって…
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作者名：雅宗 潤美 | 作成日時：2017年10月4日 19時
