入間銃兎から逃げる２４時

よんじゅうよん ページ46

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「失礼します、兄貴！！」







険悪ムードの中、頭を丸刈りして、首にタトゥーを掘っている男の人が入ってきた。



ひ、と短く悲鳴を零す。








「今取り込み中なのか分かんねぇのか？！」







そう怒鳴りつける左馬刻さんは先程とは比べ物にならないほど怖い。


舎弟さんは一瞬怯んだものの、事を急いでいるのか焦った様子で口を開く。








「すいやせん！！ただ…、ウチの組に借金しているキャバ嬢の女が逃げまして…！」





「あ゛？なにやってンだよ。その女は？」





「へい！男と一緒に北海道行きの飛行機のチケットを購入している所までは突き詰めたんですが…、ただでさえ人手不足のキャバクラなので、営業自体が困難になりそうで…。」






「そこのキャバクラは営業トップじゃねぇか。何としてでも女捕まえろ」








私と銃兎さんの存在を無視していかにもヤクザらしい物騒な会話が飛び交う。


警察のはずの銃兎さんは口を挟まない。…悪徳警官なのだろうということは予想していたが。









「どっかにいねェのか？！顔がそこそので、頭が良くて客の話に合わせれる女はよぉ！」









がん、と左馬刻さんが机を蹴りあげる。…そして、不意に目が合った。




嫌な予感。









「…いたわ。もういいぞ、俺が手配する。」




「あ、ありがとうございます！！」






「もういいから行け」






「はい！！」








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