よんじゅうに ページ44
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心臓が刺されたように傷んだ。外傷的なものでは無い。脳が危険信号を出している。それが痛みとなって現れた。
焦る脳とは裏腹に、綺麗な目をしているなとも思った。
優しい、瞳。
「覚悟は出来てんだろうな」
するりと私の首筋を撫であげる。
…つまらない人生だった。多分、これからもそういうつまらない人生を歩んでいくんだろう。
朝起きて学校に行き勉強し。休日には部屋の片付けと参考書を読む。
SNS映えのためだけにお金を払う彼女たちが、本当はとっても羨ましい。
こんな価値のない、人生だけど。
趣味も友達も恋人にも…、本当は憧れた。
「し、死にたくない…。」
「は?」
けど、この世界にきて変われるかと思った。
だから、死にたくない。
「ふ、ぇ。ご、めんなさ…。」
「なっ、泣くほど嫌か?!」
焦ったように銃兎さんが叫ぶ。彼が動揺するのは珍しい。なんて思う。
慌てて身を起こした彼は私の目尻に浮かぶ涙を拭った。それでも、次から次へと流れてしまう。
「ぞ、臓器売らないでください…!!」
「は?」
「さ、左馬刻、さんから伝言…聞きました。臓器、1000万するって。私なんか、が、そんな価値あるなんて、って、思うようにしてたんで、すけど。」
たどたどしくなりながらもなんとか言葉を紡ぐ。
はぁ、と多いなため息を吐いた銃兎さんは握った拳に力を入れた。
「あなた、左馬刻にからかわれたんですよ」
「……へ?」
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リドルの妹になりたかった願いから生まれた夜月です嘘です。 - ふぅぅ………… …すき。 (2021年1月10日 1時) (レス) id: 7e61cd56ff (このIDを非表示/違反報告)
まま松2(プロフ) - ルイさん» お待たせしてしまって申し訳ありません、続編の更新の準備が整いましたのでぜひ見てください! (2020年1月15日 20時) (レス) id: 6dc6009444 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - この作品大好きなので、続編を作って頂けるなんてとても嬉しいです(#^.^#)楽しみにしています^^ (2020年1月5日 9時) (レス) id: 7f74208646 (このIDを非表示/違反報告)
まま松2(プロフ) - あこさん» ありがとうございます!楽しみと言って頂けて良かったです!無理せずバンバン更新していきたいので、応援宜しくお願いします! (2019年12月31日 12時) (レス) id: 8fb33f3543 (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - 次の更新が楽しみすぎてヤバいです!!!((((*゜▽゜*))))無理せず更新頑張ってください(っ´ω`c) (2019年12月31日 2時) (レス) id: 8776df8bdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まま松2 | 作成日時:2019年8月19日 20時