オマケ99 ページ3
目の前にいる影浦さんは頭に手を置いたまま少しだけ口角をあげて、フッと笑った…と思ったらすぐ離れて後ろを向いてしまった…え
「影浦さん?どうしましたかって、痛いです。」
「今こっち見んじゃねぇ…」
後ろから顔を覗こうとすると手を顔に押し付けられてグッと押された、痛い
隙間から見えた影浦さんの顔は少しだけ赤く染まっていた…何ですかそれ、可愛くないですか
フフッと声を漏らして笑ってしまう、
「見んなって言ったよな、アア?」
ググッと手に力が込められる、痛い
そういえば、ギターは。ギターは何処だろう...まさか
「影浦さん、ギター何処か知りませんか。」
嫌な考えが頭をよぎる、
あの時の思い出が頭をよぎる、
壊れる音が、散らばる破片、最悪な思い出
掴みかかる勢いで聞いてしまう、
案の定
「落ち着け」
結構な強い力でデコピンされた、痛い
「いきなり、焦り出すんじゃねぇよ驚くだろうが。
そこに置いてあんだろ、周りちゃんと見ろよアホか。」
後ろの壁に立てかけてあった…ごめんなさい
中を見ると望さんに貰ったギターがそこにあった。良かった
ギターをギュッと抱きしめる
「いきなりごめんなさい…大切なものだったので、つい。持ってきてくれたんですね、わざわざありがとうございます。」
スッとギターを撫でる、貰った言葉もそのまんまであの時のことを思い出してつい笑が零れてしまう
「まぁ、無事で良かったんじゃねぇの?
そんなに大切なもんなのか?それ」
「とっても大切なものです…望さんの優しさがすっごい籠ってるし、弾くの好きですから」
へー、とこっちを見て頭をまたグチャグチャに撫でる。
「影浦さん、お兄さんみたいです。」
いないからよく分からないけど、なんとなくそんな気がする。こんな人が兄だったら絶対嬉しい。
「うっせ」
酷い
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あ - 号泣でした (7月24日 12時) (レス) id: 63a9fa29e6 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 最初の方を読んでたときは、加古さんと双葉ちゃんに出会って助けられていく話だと思っていたけど、そこからシリアスな展開になっていって想像を覆されたので面白かったです。 (7月24日 12時) (レス) @page26 id: 63a9fa29e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無%(プロフ) - 完結おめでとうございます!よく3姉妹で比べられていてこの作品は思い改めて話し合うきっかけになってくれたし心を軽くしてくれて本当に感謝してます一つの作品としてもとても面白かったです!個人的にbatEND好きなのでこれはこれで良かったなと思いますし感動しました! (2023年4月10日 4時) (レス) @page29 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
優璃 - なんかもう色々起こり過ぎて泣くことしかできませんでした。私も東大に通う姉がいてよく比べられます。凄いことくらい知ってるから自分のことも見てほしい気持ちもすごく納得できました。私もこの小説の主人公の様に「私は私」という言葉を思い出して頑張っていきます。 (2022年8月13日 0時) (レス) @page29 id: 190960af7c (このIDを非表示/違反報告)
杏里 - 久しぶりに何回も泣きました。iPadのケースの上にたくさんシミが出来ました。私もよく比べられます。この小説を読んで自分に向き合うことができました。 (2021年8月21日 18時) (レス) id: 5e2264f03f (このIDを非表示/違反報告)
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