オマケ115 ページ19
私は初めて、Aの頭を撫でた。
初めて、お姉ちゃんになれた気がした。
「見てあげれなかったし、ちゃんと貴女のこと見れてなかったね。
こんなに優しくて、努力家で、強い子なのにね。」
ゆっくりと宥めるように撫でていくと、少しづつ薄くなっていくA
"ねえ、私ピアノ頑張ったよ…"
「うん、わかってるわ。最後の演奏素敵だったもの。」
小さく跳ねる肩は、少しづつ消えていく
"ゥ゛、勉強も誰にも負けないくらいしてたよ…"
「ノートを見たわ。偉いわ、あんなにやってるなんて。」
立っている足は、太股らへんまで消えて
"ウア゙、運動だって毎朝走ってたし"
「もう、私も負けちゃうだろうね。」
落ちる涙は光る粒子になって空へと飛び立っていく
"しっかり、笑ってた....?"
「ええ、誰よりも素敵な笑顔よ。」
"嫌い、大嫌い。"
「....私は大好き。」
"けどね、
誰よりも尊敬してたよ。"
それと共に、Aの体は光の粒子となり空へと飛び立って行った。
何処からか、ギターと楽しげな歌声が聞こえた気がした。
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あ - 号泣でした (7月24日 12時) (レス) id: 63a9fa29e6 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 最初の方を読んでたときは、加古さんと双葉ちゃんに出会って助けられていく話だと思っていたけど、そこからシリアスな展開になっていって想像を覆されたので面白かったです。 (7月24日 12時) (レス) @page26 id: 63a9fa29e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無%(プロフ) - 完結おめでとうございます!よく3姉妹で比べられていてこの作品は思い改めて話し合うきっかけになってくれたし心を軽くしてくれて本当に感謝してます一つの作品としてもとても面白かったです!個人的にbatEND好きなのでこれはこれで良かったなと思いますし感動しました! (2023年4月10日 4時) (レス) @page29 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
優璃 - なんかもう色々起こり過ぎて泣くことしかできませんでした。私も東大に通う姉がいてよく比べられます。凄いことくらい知ってるから自分のことも見てほしい気持ちもすごく納得できました。私もこの小説の主人公の様に「私は私」という言葉を思い出して頑張っていきます。 (2022年8月13日 0時) (レス) @page29 id: 190960af7c (このIDを非表示/違反報告)
杏里 - 久しぶりに何回も泣きました。iPadのケースの上にたくさんシミが出来ました。私もよく比べられます。この小説を読んで自分に向き合うことができました。 (2021年8月21日 18時) (レス) id: 5e2264f03f (このIDを非表示/違反報告)
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